中古マンションです。できるだけ高値で売りたいです。(中古マンションを高く売却する方法)

次の移動で転勤を言い渡されました。
遠方への転勤なので、自宅マンションは売ることになるのかなと思っています。
不動産(中古マンション)を売るのは初めてですが、せっかく売るならできるだけ高く売りたいです。良い方法を教えてください。
また、自宅マンションは駅からも近く、買い物など生活するには便利だと思っています。売らずに貸すこともアリでしょうか?

今回のご質問者様のご相談内容は、

  • 中古マンションを高く売る方法が知りたい
  • マンションを売らずに賃貸にすることができるのか?
  • 自分の場合マンションは売った方が良いのか貸した方が良いのか?

の3点になります。

しかも、ご質問者様は、遠方への転勤とのこと。サラリーマンに付いて回ることとはいえ大変ですね。転勤前に様々なことを片付けなけなければなりませんから・・・

筆者が現役の営業マンだった頃のお客様は、マンションを契約した途端に転勤になられ、家族のことを考えた末に、ご自身は一度も住むことなく単身赴任して行かれました。

せめて住宅の問題だけでも、本記事をお読みいただければスッキリ準備できるよう解説していきます。ぜひ最後までお読みください。

業界経験20年以上の筆者が、初めてマンションを売る方にもできる高値売却の定石をお伝えしていきます。

この記事に登場する専門家

菅 正秀

宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。
大阪府大阪市生まれ。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。ステレオタイプの不動産会社のイメージを払拭して、顧客と不動産会社が健全なパートナーシップを結べる一助なるコンテンツ作成を心がけている。

中古マンションを高く売却する定石

中古マンションを高く売却する定石

本記事では、中古マンションを高く売却する定石としての9つのステップを解説していきます。

決して難しいことではないので、一度流れを把握する上でも目を通してみてください。

以下はステップ1~ステップ9までの項目です。

ステップ1
「売主」の自覚を持つ

 

ステップ2
信頼できる不動産会社をパートナーにする

 

ステップ3
不動産一括査定サイトを上手に活用する

 

ステップ4
知っておくべき基礎知識を入手しておく

 

ステップ5
マンション売却の戦略を立てておく

 

ステップ6
不動産会社に積極的に状況を確認する

 

ステップ7
内覧者(会見込み客)に対する配慮

 

ステップ8
買主からの値下げ交渉には、可否を早く決断する

 

ステップ9
不動産会社の指示に従って書類等を揃える

では、解説していきますね。

まずは売主の自覚を持ちましょう

「売主の自覚」とは、最終的な決定権は常に不動産の持ち主であるあなたご自身にある ということです。

いきなり硬い話で恐縮です。

ですが、あなたは、これから物件の引き渡をして代金を受け取るまで多くの意思決定をしなければなりません。
どこの不動産会社に売却を依頼するのか、いくらで売りに出すのか、買主からの値引き交渉に応じるのかどうか・・・etc

一つ一つの意思決定を責任を持って行って欲しいということです。決して「マンションを売るのは初めてだから」とか、「何もわからないから」とパートナーに選んだ不動産会社に丸投げしないでください。マンション売却については、あなたご自身がCEOです。

これが、中古マンションを高く売る定石のステップ1になります。

中古マンションを高く売る最強で唯一つのコツとは

信頼できる不動産会社をパートナーにすること

これがステップ2になります。

あなたのマンションがいかに魅力的で、中古市場に出せばすぐに売れそうな物件でも、あなた1人の力では売ることはできません。

仮に、あなたの知人や親戚から「あなたのマンションを購入したい」と言われたとしても、「価格は適正なのか」「買主に住宅ローンがつくのか」等の問題がありますし、細かくは「契約書はどう作るのか」「不動産の登記はどうするのか」「物件引渡し後に設備の故障があったらどうするのか」・・・様々な取り決めをしなければなりません。

知人や親戚だからこそ、お互い言いたいことも言えずわだかまりが出来たりもします。

売主と買主の意見を調整して、マンションの売買を安全・確実に行うには、どうしてもプロの仲介が必要になります。マンション売却において、あなたはCEO、不動産会社はNo2で実務を担う執行役員という感じです。

それでは、パートナーに選ぶべき「信頼できる不動産会社」とは、どのようなものでしょう?

  1. あなたのマンションが所在する地域の事情に精通した不動産会社
  2. あなたのマンションの成約実績がある不動産会社
  3. あなたのマンションを売ることを最優先してくれる、あなたとフィーリングが合う担当者がいる不動産会社

この3つが信頼できる不動産会社の条件になります。

マンションの売却完了まで概ね3ヶ月はかかります。その間に何度も担当者と打ち合わせをすることになります。ギクシャクした関係では上手くいきません。

ましてや高値で売却するのですから、後述する売却戦略を立てなければなりません。フィーリングが合う担当者を条件にあげているのは、このような理由があるからです。

不動産会社を選ぶ際にはこの3つ条件に合っているかを確認してください。

不動産会社に知り合いがいない人は不動産一括査定サイトを使おう!

信頼できる不動産会社を選ぶツールとして不動産一括査定サイトを活用する

これがステップ3です。

不動産一括査定サイトとは、マンションを売ろうかなと思ったときに、売りたい物件の情報をスマホやパソコンで入力するだけで、無料で複数の不動産会社に査定(売却予想価格)を出してもらうことができるサービスです。

マンションを売るのが初めてで、不動産会社に知り合いのいない方にぴったりなサービスです。

不動産一括査定サイトは、少し検索してみるだけで30を超えるサイトが出てきます。イエウール、イエイ、マンションナビ、ホームズ、すまいバリュー等、より取り見取りです。

マンション(中古)に特化した不動産一括査定を提供しているサイト「マンションナビ」は、全国の多くの範囲を網羅しているので試してみてもいいかもしれせん。

マンションナビ 一括査定サイト

不動産一括査定サイトを利用するポイントは、「どれくらいで売れるのかを知ること」「どの不動産会社が高い査定額を出してくれるのかを見ること」ではありません。

あなたとパートナーを組むべき「信頼できる不動産会社」を選ぶために利用してください。

そのためには、不動産一括査定サイトで、査定依頼を発信するボタンを押す前に出てくる不動産会社の候補のプロフィールを良くみて慎重に選んでください。
ボタンを押すまで、あなたの情報は流れていませんので安心してゆっくり吟味してください。もし良さそうな会社がなければ、他の不動産一括査定サイトに変えましょう。

査定依頼は、「机上査定」

査定依頼の種類は、「訪問査定」ではなく「机上査定」を選んでください。

「机上査定」は、あなたのマンションを不動産会社が内覧しないで査定する方法です。
まずは、不動産会社各社から「査定書」を提出してもらうのです。一次予選、書類審査みたいな感じです。

各不動産会社からは一様に『正確な金額を出すためには訪問査定が必要です』と連絡してくると思います。
その時には、『各社の査定書を見てから、訪問査定してもらう会社を決める』と答えてください。そうすると各社は頑張って詳細な「査定書」を提出してくれます。

実際に「訪問査定」(面談)してもらう不動産会社を選ぶ基準は、査定金額の根拠がしっかりしているかどうかです。けして最高値をつけた不動産会社に飛びつかないでください。

査定金額は、あくまで不動産会社の売却できるであろう予想金額であり、その金額で売れることを不動産会社が保証するものではないからです。

空手形にはいくらでも好きな金額を書けます。

「訪問査定」は不動産会社と面談するステージです。二次予選・面接審査みたいな感じになります。ここでは主に不動産会社の担当者を吟味します。つまり、あなたのフィーリングに合っていて信頼できそうだなと思う人を選びましょう。

ただし、「訪問査定」=不動産会社の担当者と面接している時点ですぐに媒介契約書にサインしないでください。候補の会社全てと面接した後に、冷静になって慎重に決めてください。

各不動産会社は面接時に必ず媒介契約を取ろうとします。ここで不動産会社に押し切られずに『全員と面談してから決める』と突っぱねましょう。 
不動産一括査定サイトは2段階で利用
①「机上査定」で書類審査
②「訪問査定」で面接審査

不動産会社を面接審査する前に情報武装しておこう

売主として知っておく基礎知識を入手しておく

これがステップ4になります。

不動産を売却するまでの流れ

不動産会社を選ぶとか、担当者を審査すると言われても、自分のようにマンションを売るのが初めての人間にはハードルが高いよ」と思っていらっしゃるのではないでしょうか? 

確かに、マンションの売買を日常的に行っている担当者と、マンションを売るのが初めてという方では、経験値が違いすぎます。

しかし、基本的な知識を知っていれば、「査定書」の査定根拠の確からしさも、担当者の話す内容の真偽もわかるようになります。そして、知っておくべき内容はそんなに多くありません

  1. 自分のマンションの相場価格
  2. マンション査定の方法
  3. 不動産会社と結ぶ媒介契約の種類と内容の違い
  4. マンション売却:売り出しから契約・決済までの流れ
  5. マンション売却にかかる費用(税金を含む)
  6. 住宅ローンを抱えている方は、金融機関で残債金額を確認

の6項目です。

1〜5の項目の情報も不動産一括査定サイトから入手することができます。

どの不動産一括査定サイトでもマンションを売却するための情報をまとめたコラム記事が豊富にあります。

ステップ3の「机上査定」をしてもらっている間に、このコラム記事を読み込んで情報武装をしておきましょう。このコラム記事を読んでおけば、知識レベルでは下手な担当者の上を行けますから安心してください。

マンションの相場も、あなたのマンション名を入力すれば直ぐに分かってしまう機能を備えた不動産一括査定サイトもあります。

ホームズ」のプライスマップ

筆者が利用してみたときの画像です。とても便利で使いやすかったですよ。

 

マンションナビ

「中古マンション売却相場自動計算システム」という機能があります。

トップページから「マンション名でらくらく検索」にマンション名を入力して検索すると2ステップで相場価格が出ます。少し使い方に戸惑いますが、売買価格と一緒に賃料も出ますので便利です。

実際に利用してみた体験談や実際の画像も公開しています。

マンションナビ 不動産一括査定サイトのリアルな【体験談】

不動産一括査定サイトは、本当に便利な機能満載です。上手に使い倒しましょう!

項目6の残債金額は、マンションの売却金額を決める時に重要になります。残債金額を超える金額でないと、たとえマンションを売却しても住宅ローンが返せない事態になるからです。

マンションを売り出す前にやること

マンション売却の戦略を売り出す前に立てておく(不動産会社と協働で)

またまた難しそうな話で恐縮ですが、ステップ5です。

マンションの売却戦略とは、あなたのマンションをできるだけ高く売るにはどうしたら良いのか作戦を考えることです。

  • 当初の売り出し価格(最大の売主希望価格=強気)をいくらに決めるのか
  • いつまでその価格で頑張るのか
  • マンションの訴求ポイント(売り)をどこにするのか
  • 住んだまま売り出すのか、空き家にするのか
  • 値下げはどの範囲までにするのか
  • 広告はどこに掲載するのか
  • 物件資料(マイソク)はどう作るのか

・・・etc

細かなところまで あなたの希望とプロのアドバイスをすり合わせてシナリオを作ります。

ここをおろそかにすると大抵の場合高く売れません。また、シナリオがないと少し時間が経過するだけで不安になり、焦って安値で売却することになります。

不動産会社と2人3脚の協働作業が必要になりますので、専任媒介契約がお勧めです。

主に契約の種類として3つあります。

  1. 専属専任媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 一般媒介契約

それぞれわかりやすくメリットデメリットで解説していきます。

専属専任媒介契約

他の不動産会社との媒介契約の締結および自分で見つけた買主との取引ができなくなる。

一方で専属専任媒介契約を締結した不動産会社の売却に対する本気度は高まる。

専任媒介契約

他の不動産会社との媒介契約の締結ができなくなる。

不動産会社同士の競争を心配せずに売却に取り組むことができるため、締結会社の本気度は高くなる。

一般媒介契約

複数の不動産会社に売却依頼をしても、自分で見つけた買主と取引してもOK。

その分、締結会社の本気度は低くなる恐れがある。

契約名 特徴
専属専任媒介契約 他の不動産会社との媒介契約の締結および自分で見つけた買主との取引ができなくなる。
一方で専属専任媒介契約を締結した不動産会社の売却に対する本気度は高まる。
専任媒介契約 他の不動産会社との媒介契約の締結ができなくなる。
不動産会社同士の競争を心配せずに売却に取り組むことができるため、締結会社の本気度は高くなる。
一般媒介契約 複数の不動産会社に売却依頼をしても、自分で見つけた買主と取引してもOK。
その分、締結会社の本気度は低くなる恐れがある。

複数の会社と契約する一般媒介契約では、先ほど解説した戦略のような計画を立てるのは難しいです。

また、不動産会社同士で競争するのは売りやすい物件(=安い物件)の場合です。売りやすいので早くしないと他社に成約を取られてしまうからです。

売りにくい物件(=高い物件)で不動産会社に一生懸命動いてもらうためには、専任媒介契約で成約すれば最低でもあなた(売主)からは手数料が入るようにしてあげる必要があります。

マンションを売り出し中にやること

マンションを中古市場に出してから、あなたがやる事は2つです。

パートナーの不動産会社に積極的に状況を確認する

これがステップ6になります。

専任媒介契約では、不動産会社にレインズへの登録義務と定期的な売主への報告義務があります。それでも、依頼者であるあなたからの進捗確認は、実際のところ、担当者の励みにもなりますし、プレッシャーにもなり効果があるものです。

また、担当者からの売却活動に関する依頼にはできる限り協力するようにしましょう。

物件の写真撮影や、内覧希望者(買い見込み客)からの内覧依頼にもできるだけ応じてあげましょう。内覧できない日程がある場合は事前に担当者に伝えておくと日程調整がスムーズにいって喜ばれます。

 

内覧者が「ここが欲しい」と思ってもらえる対応をする

これがステップ7です。

住みながらマンションを売却する場合は、内覧者(会見込み客)に部屋をスッキリ見えるようにするのがコツです。

具体的には物が溢れていないようにすることです。転勤なので引っ越さなければならないのですから、中古市場に出す前に不用品は処分しておきましょう。

空き家にしてから中古市場に出す場合は、プロのお掃除業者さんのハウスクリーニングを入れることをお勧めします。これも部屋をスッキリ見せる方法です。

クロスが破れていたり、網戸が壊れていたりするなら補修は必要ですが、リフォームまでは必要ありません。

中古マンションを購入しようとする人は、自分好みにリフォームしようと考えているケースが多いので、費用をかけても無駄になることの方が多々あります。リフォームに費用をかけるより、買主さんからの値下げ交渉に応じてあげる方が喜ばれます。

 

買主からの値下げ交渉には、可否を早く決断する

いよいよ買主さんが現れた時のこと。ステップ8になります。

買主からの値下げ交渉には、可否を早く決断する

数十万円から百万円単位の値下げ交渉が入ることも良くあることです。高額な値下げ交渉に思案にくれることがあるかもしれません。
ただ、買主さんからの値下げ交渉の可否に時間がかかると、買主さんの購入意欲がさめてくることもあります。

ここで前述の売却戦略が活きてきます。
判断基準が明確になっているので、この時期ならここまでは下げられると迅速に決断できます。

売買契約から物件引渡し・残金決済までにやること

不動産会社の指示に従って書類等を揃えるだけ

ステップ9です。

ここまでくれば、あなたがする事はほとんどありません。

  • 契約日に契約書にサインをして手付金を受領する
  • 金融機関に住宅ローンの残債の一括繰上返済の手続きを申し出る
  • 残金決済日に残金を受け取り鍵を渡す
  • 登記書類にサインする
  • 住宅ローンの金融機関で、残債を支払い、抵当権の抹消に必要な書類を受け取る

文章にする5項目ありますが、実務に精通している不動産会社の担当者の指示通り行動すれば良いだけです。難しい意思決定の必要はありません。

中古マンションを高く売却する定石のポイント
ステップは9つあるが、
信頼できる不動産会社をパートナーにすることが8割

マンションを売らずに賃貸にすることができるのか?

住宅ローンがまだ残っている人は微妙

住宅ローンは、自らが住むためにマンションを購入する人向けに、「居住用だから」という理由で、国の政策の後押しもあり特別に金利を安くしているものです。

住宅ローンの残っているマンションを「賃貸する」のであれば目的が「不動産投資用」に変わります。

原則的には、金融機関に申し出て、一旦住宅ローンを全額返済して、新たに不動産投資ローンを組む(ローンの借り換え)ことになるでしょう。この場合は住宅ローンの低金利のメリットはなくなります。

転勤になってマンションを賃貸している方は、深く考えずに金融機関に無断で行っているケースが大半だと思います。金融機関も返済が滞ってなければ、あなたがマンションにすみ続けているかどうかチェックすることは通常ありません。

しかし、金融機関に知れると一気に全額返済を求められるリスクがあることをご承知おきください。

最近「フラット35」(公的住宅ローン)を、嘘をついて初めから不動産投資目的に利用していた事案が多数あることが発覚して問題になっています。国土交通省は住宅金融支援機構に実態調査を命じました。全ての住宅ローンに影響が出るかもしれません。

筆者は、住宅ローンが残っている人がマンションを賃貸に出すことをお薦めしません。

マンションを売らずに賃貸にすることのメリット・デメリット

次に、住宅ローンが残っていない人が、マンションを賃貸にすることのメリットデメリットを見ていきます。

一般的に賃貸にすると以下のようなメリットがあると言われています。

  1. 賃料収入(副収入)を得られる
  2. 経費として計上できて、所得税対策になる
  3. 将来的に転勤から戻ってきたとき居住用に戻すことも可能

しかし、上記のメリットよりデメリットの方が大きいと筆者は考えます。

賃料収入は不安定

賃貸は、金融商品と違い入居者が退去します。次の入居者が見つかるまでの空室リスクがあり、その間は収入はありません。
また、賃料は当初の金額のままで貸せるとは考えにくく、年数が経つたびに下落していくリスクもあります。

経費が予想以上にかかるケースが多い

経費計上で所得税対策ができるといわれますが、賃貸に出す場合には最初に賃貸向けにできるようリフォームが必要になります。あなたが住んでいる分には多少傷んでいても我慢して住み続けるでしょう。しかし賃貸物件の借主はそうはいきません。

お金を支払って借りる以上は、少しの故障も我慢しません。そして貸主(あなた)には、賃料に見合った快適性を提供する義務がありますから、借主からのクレームには対処していかなければなりません。経費が思った以上にかかってくることが多いです。

経年劣化が激しい

故障や使い勝手には厳しい借主ですが、あなた(マンションの所有者)ほど物件を丁寧には扱いません。何年も経っていざご自身が住もうとしたら、思っていた以上にボロボロだった というケースをよく見てきました。

筆者は、住宅ローンが残っていない人にも賃貸に出すことをお薦めしません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

初めての売る方にもできる中古マンションを高く売る定石についてお伝えしました。

中古マンションを高く売るには、信頼できる不動産会社とフィーリングの合う担当者とパートナーを組むことに尽きます。

そのためのツールとして不動産一括査定サイトをできる限り有効活用してみてください。

そして、マンションを売らずに賃貸にすることは、メリットよりデメリットが大きいです。

あなたが転勤までに住宅問題がスッキリすることをお祈りしています。

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菅 正秀

■宅地建物取引士、マンション管理士、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター。 ▼大阪府大阪市生まれ。大学卒業後、弁護士事務所に勤務、宅地建物取引士資格取得を契機に大手不動産会社に転じる。法律知識を活用し中古住宅、中古マンションの仲介営業を担当。 その後、顧客と一緒にモノづくりをするために、地域中小建設会社に移り、注文住宅・賃貸マンションの受注営業を担当。大手建設会社との競合が激しい中、操業以後に流入してきた近隣住民のクレームにお悩みの経営者さんに、不動産会社時代の人脈を使い工場の移転先を斡旋した上で、その跡地に93戸の賃貸マンション建設の受注をするなど、15年間で約32億円の受注する実績をあげる。 現在は、建築にも明るい不動産コンサルタントとして、不動産会社のエスクロウ業務(契約管理)・新人社員指導等を行なっている。ステレオタイプの不動産会社のイメージを払拭して、顧客と不動産会社が健全なパートナーシップを結べる一助なるコンテンツ作成を心がけている。