まだ不動産を売るとは決めていないため誰にも知られずに不動産査定をすることはできますか？

近くの不動産会社に査定を頼むと、近所の人に知られてしまうのではないかと心配です。およその不動産相場がわかる簡単な査定方法はありますか？営業がしつこいのも困るので、対処法やアドバイスがあれば教えてください。

今回のご質問者様は、近隣の住民にばれずに不動産査定をしたい、不動産査定時のしつこい営業の対処法を知りたいというご相談内容です。まだ実際に売りに出すと決めていないのであれば、近所の不動産会社へ相談するのではなく、まずは不動産一括査定サイトを利用するのが気が楽で便利です。簡単な情報をウェブ入力すれば、複数社の査定額を知ることができます。もちろん営業が突然訪問してくることはありませんから、近隣住民にもばれません。

不動産一括査定サイトを含む近隣住民にばれない査定方法と、不動産会社のしつこい営業への対処法を詳しくご説明させて頂きます。

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近所にばれずに不動産を査定するには、不動産一括査定サイトがおすすめ

近所の不動産会社に査定を頼むと、知らないうちに話が広がる可能性があります。もちろん通常不動産会社には秘密を守る義務があるものの、たとえばご質問者様が不動産会社に入っていくところを近所の人に見られれば、「もしかしたら、売りに出すつもりでは？」と思われても不思議ではないでしょう。

誰にも知られずに不動産査定をしたいのであれば、まずは不動産一括査定サイトを利用するのがおすすめです。不動産一括査定サイトは、ばれにくい「机上査定」がメインであり、複数社にまとめて査定をお願いできるというメリットがあります。

不動産査定は「机上査定」と「訪問査定」の2種類に分けられますが、机上査定の方が圧倒的にばれにくくなっています。

机上査定とは？

机上査定とは、与えられた資料のみで査定する方法で、実際に不動産会社が訪問することはありません。住所や間取り図、のべ床面積、築年数、木造か鉄骨かなどの情報と、近隣の取引事例をあわせて査定を行います。

郵送あるいはインターネットのサイトに、不動産の情報を入力するだけで依頼が完了。インターネット上でやりとりできるため、誰にも知られずに不動産査定が可能です。実際に見ずに査定する分、どうしても正確な数字は出せませんが、それでもある程度の目安にはなります。

訪問査定とは？

訪問査定とは、文字通り実際に不動産業者が家に訪問し査定を行う方法です。家を購入したときの契約書や登記簿謄本などと一緒に、家の中の様子を見て価格を決定する方法です。

特に水回り関係を重点的に確認し、床が傷んでいないか、給湯器は壊れていないか、キッチンがさびていないかなど家の老朽具合を見るため、机上査定よりも正確な価格が割り出されます。

上記の通り、机上査定の方がばれにくくなっていますが、１社だけに査定をお願いするのは危険です。査定をする不動産会社が偏った考えを持つか、不得意分野の物件だと、相場からかけ離れた数字が出る可能性もあります。不動産会社によって得意・不得意分野があり、さらに担当営業者の主観に価格が左右されることもあるでしょう。

査定をするなら、複数の不動産会社にお願いするのがベスト。そこで便利なのが、不動産一括査定サイトというわけです。いくつもの会社に何度も資料を送付し、ネットに情報を入力するのは意外と大変ですが、不動産一括査定サイトを利用すれば、まとめて複数社に不動産査定を依頼できます。

不動産一括査定サイトを使わずに自分で査定する方法

不動産一括査定サイトを使わず、また地元の不動産会社も利用せずに不動産査定をする方法としては、以下の5つが考えられます。

1.近隣で売られている物件をインターネットで検索する

最も簡単なのは、大手が運営している不動産サイトで近隣の物件を検索し、いくらくらいで売りに出しているかを調べてみることです。思った以上に高いときもあれば、そうでない場合もあるでしょう。しかしよく見てみると、境界確定がしていない、事故物件、築浅物件などそれぞれ価格には理由があることがわかります。

価格を決定するうえで何が重要視されるかは、最後は買主によるところが大きいもの。所有不動産に似た物件があれば、参考になるでしょう。

ただしひとつ問題点があります。近隣で売りに出している物件の価格は、あくまでも「売りたい価格」であって「売れた価格」ではありません。実際に売れた価格でないので、相場からかけ離れている可能性もあります。信じ込みすぎないよう注意しましょう。

2.信頼できる不動産に詳しい友達に聞いてみる

もし不動産会社の知り合いがいれば、その人に聞いてみるのも一案です。細かい値段までは算出できませんが、ある程度の目安は教えてくれるはず。もちろん私見が入るので、査定してもらった数字を完全に信じることはしないようにします。どうやって査定したかを教えてもらえれば、今後の参考になるでしょう。

3.不動産の査定方法を自分で調べて算出してみる

不動産査定にはさまざまな方法があります。そのなかで一番よく使われるのが取引事例比較法です。不動産鑑定評価方法のひとつで、対象不動産と条件が近い取引事例を収集したなかから適切な事例を選択し、必要に応じてデータを参照する方法です。

しかしこの方法は実際の取引情報がないとできません。きちんと実績をつんだ不動産業者でないと、できない算出方法でしょう。

4.不動産を買いたい人が近くにいれば、どれくらいの予算か、さりげなく聞いてみる

もし身近に不動産を探している人がいれば、どれくらいの予算か聞いてみるのもひとつの手です。そうすることで、自分の思っている売りたい価格と比べることができます。売りたい人は「高く売りたい」、買いたい人は「安く買いたい」と考えているのが当然です。この両者が妥協できた価格で、初めて売買は成立します。

買いたい人の本音がわかれば、少しは相場も見えやすくなるのではないでしょうか。

5.遠方の不動産会社に匿名で電話し、価格の割り出し方法などを聞きながら算出する

近所の不動産会社ではなく、あえて遠方の会社に匿名で電話相談してみる方法です。その後、不動産査定して欲しいと感じたなら資料を郵送、もしくはメールなどで送付することで教えてくれるかもしれません。しかし、実際の不動産査定となれば匿名では受け付けられず、ある程度の個人情報の提供は必要になります。

以上が、不動産一括査定サイトを使わずに自力で査定を行う方法です。どれも手間も時間もかかるうえに、算出された価格が正しいかどうかもわかりません。現実的には難しいという方も多いでしょう。

不動産一括査定サイトは、「ご近所に知られず査定をしたい」「スピーディに結果を知りたい」「複数社をまとめて比較したい」という多くのニーズをとらえています。初めて使う場合には抵抗があるかもしれませんが、慣れれば便利なサービスです。上手に活用してみてください。

不動産一括査定サイトを利用しても、しつこい営業を受けない方法

では次に、しつこい営業への対処法を見ていきましょう。今回のご質問者様は、できるだけ営業活動を受けたくないとお考えです。

不動産一括査定サイトを利用する場合、「机上査定」か「訪問査定」を選ぶ箇所があります。営業活動を受けたくないのであれば、ここで机上査定を選択しましょう。不動産会社からすると、できれば訪問査定をしたいところです。そうしないと物件の正確な価格が割り出せず、何より直接会わなければ強く営業を掛けられないからです。

そのため、机上査定を選択するということは、不動産会社に対する「営業をされたくない」もしくは「まだそこまで売ることについて本気ではない」とのメッセージになります。

逆に本気で売りたいと考えている場合は、少なくとも２社ぐらいには訪問査定を依頼し、相場を教えてもらってください。このときは仲介してもらう不動産会社を選別する必要があり、営業を受ける可能性もあります。どの不動産会社の対応が良かったのか考え、1社に絞るか、もしくは複数社に同時に依頼に出してみましょう。

しつこい営業を受けたときのテクニック

まだ「とりあえず査定だけ」という状態であれば、不動産会社の営業活動自体をシャットアウトすることも可能です。しかし、売る意思が固まって、実際に不動産会社の担当者とやり取りをすることになれば、営業活動は避けては通れなくなります。あまりにしつこいと感じるのであれば、以下のテクニックを使ってみてください。

きっぱり断る

営業を断る最善策は、きっぱり断ることです。断っているつもりで「今は忙しい」「今は仕事中」「運転中なのでまた今度」など、実際には断りきれていない人も多いもの。このような返答になると、営業社員からすると「では時間や日を変えて電話しよう」と捉えられてしまいます。

悪気もなく再び電話がかかってくるため、どうしても「しつこい営業」と感じてしまうかもしれません。はっきりと断っていればこのようなしつこい営業の数は減ります。「今は」とは言わず、「必要ない」ときっぱり断りましょう。少しきつい言い方に思えるかもしれませんが、しつこいくらいの営業にはこれくらい言わないと伝わりません。

変に期待を持たせても、お互いにメリットはないでしょう。また営業社員は断られることも日常茶飯事です。変に気を遣うことはせず、嫌なことは嫌と断るのが賢明です。

他社と契約したと伝える

どうしてもはっきりと断ることが苦手であれば、「知り合いの不動産会社と契約し、そちらに任せている。もう電話は結構です。」と伝えましょう。営業社員からすると、このように断られると、すでに他社で契約を結んでおり、下手をすると同業者同士でトラブルに発生する可能性もあります。

もちろん本当に他の不動産会社に頼む必要はありません。嘘でも構わないため、とにかく関わりを持ちたくないような不動産会社にはこのように告げましょう。

いい営業マンの見つけ方

「しつこい営業」とシャットアウトしてしまうのもひとつですが、もし余裕があれば、一度営業マンの話を聞いてみるのもいいかもしれません。実際に話をしてみると、その人がいい担当者か悪い担当者か分かることがあります。いい営業社員を見分けるには、以下の点に注意してみましょう。

査定額に根拠があるか

査定額の説明をするうえで、なぜその価格になったのか、根拠が説明できる営業社員かどうか見極めましょう。自分の思った以上の値段であれば、なぜその値段になったのか聞いてみます。所有者でも知らなかった付加価値を見つけることができるかもしれません。

反対に自分の思っている価格よりも低いときも、その理由を聞きましょう。売る側の立場からすると、このように思っていたよりも価格が低くなるケースがほとんどです。なぜなら今は買い手市場であるため。1,500万円で売れると思っていた不動産が、1,200万円などもっと低い場合もあります。

しかし価格には必ず根拠がなければいけません。立地が悪いのか、近隣で売れている価格帯が低いのか、坂道のせいで人気がないのかなど、低い値段にはそれなりの理由があります。それを説明できる営業マンかどうか見定めましょう。

こちらの話を聞いてくれるか

一方的に自分の話ばかりする営業マンでは、今後の信頼関係を築くのは難しいでしょう。お互いに言いたいことがあっても、それぞれ話を聞きあったうえで売り出す価格を決めることが大切です。もちろん聞く一方で、自分の意見を全く言わない営業マンも考えものです。ある程度売主の話を聞き、積極的に提案をしてくれる営業マンを選びましょう。

経験豊富か

不動産取引の実績があればあるほど、いろいろなパターンを知っています。売るときも頼りになり、実際の成約率も高くなりやすいでしょう。新米の営業社員のほうが、フレッシュで元気があっていいと考える人もいるかもしれません。ただ大きなお金が動くため、できればベテランで親切、経験豊富な営業マンのほうが安心感があります。

売ると決まっていなくても、相場を知ることは大切

不動産は財産です。その財産の正しい価値を知らないままでいると、人生設計が狂ってしまうこともあるでしょう。しつこい営業の可能性があっても、相場を知らないリスクよりはましと言えます。

「これくらいで売れるはず」と想像だけで決めてしまった場合、かえって売主の損になるかもしれません。不動産一括査定サイトなどを利用してまずは相場を知り、そこから売るのか、もしくは貸すのか、売らずに現状維持なのかを決めていきましょう。