【山林活用・山林売買】これさえ読めば絶対に後悔しない

【山林活用・山林売買】これさえ読めば絶対に後悔しない

「放置状態の山林を所有していて何か活用方法はないか悩んでいる」

「山林を相続することになったんだけど、活用方法がまったく思いつかない…」

「素人がいきなり山林活用することなんてできるの?」

土地の相続というと一般的には宅地を思い浮かべますが、山林という特殊な土地を相続する場合もあります。山林とは文字通り「山や林」であり、せっかく相続したからと活用しようにも方法がわからない場合が多いのです。

そこで今回の記事では、あなたが所有している山林の活用方法(売却)を紹介します。

結論から述べると、山林はそのまま山林として活用するか、造成工事をして山林以外の土地として活用するかの2パターンに分かれます。いずれもあなたが実際に所有する山林の特徴に合わせて活用していく必要があるため、この記事を読んであなたの山林に合わせた方法を見つけられるようになりましょう。

山林は活用方法が思い浮かばないものですが、上手く活用することができれば宅地や農地にはない魅力を持ちます。あなたも山林を使いこなして、利益を得ていきましょう。

そもそも「山林」とは

そもそも「山林」とは

はじめに、そもそも山林とは何かについて解説してきます。

あなたが相続した土地が一見したところ山や林に見えても、そのことだけで山林か否かが決まるわけではないのです。つまり山林と他の土地を誤認したまま活用方法を考えてしまうリスクがあるというわけです。

それを避けて、あなたの所有する土地が本当に山林か否かを確認するためには、以下の登記事項証明書を確認する必要があります。それでは実際に登記事項証明書の例をチェックしてみましょう。

登記事項証明書を確認
引用元:法務省「登記事項証明書の様式例」

上の登記事項証明書は見本であるため、赤枠で囲った「表題部」の下にある「地目」が「宅地」となっています。山林の場合は、この地目の部分に「山林」との記載があります。

このように登記事項証明書を確認することで、あなたの所有する土地が山林か否かを知ることができるのですね。

不動産オーナー

なるほど登記事項証明書か。確か相続した時に一緒に受け取ったような…
ここで1つ注意すべきは、先ほど紹介した登記地目と現況地目(現在実際に利用されている形態)に不一致がある場合です。登記地目と現況地目は一致させておくことが法律上要請されていますが、たまにそれがなされていない場合もあるのです。登記地目を確認した後は、土地を訪れて山林になっているか否かまで確認してください

不動産会社

不動産オーナー

そういえばうちの親父はずぼらだったからなぁ…、確認してみて実際には山林でなかった場合はどうすべきなの?
その場合は変更登記の申請を行い、登記地目と現況地目を一致させることになります。これは土地所有者の義務でもあるので、早めに終わらせておきましょう。

不動産会社

「山林」は耕作の方法によらないで竹木の生育する土地

あなたの所有する土地が山林か否かを確認できるようになったところで、次は山林とはどのような土地を示すかを解説していきます。この点について山林の定義は以下のとおりです。

「山林」の定義
「山林」とは、耕作の方法によらないで竹木の生育する土地

つまり自然のかたちで竹や樹木が育っていれば、そこは山林となります。また自然といっても一切の手入れが許されないわけではありません。あくまで「耕作の方法によらない」ことが求められるため、耕作に該当しない手入れをしても実質的に山林でなくなるわけではないのです。

これは全くの余談なのですが、山林の定義に出てきた「竹木」という言葉は興味深いものです。鋭い人ならばすでにお気づきかもしれませんが、わざわざ竹と木を分けているのですね。

不動産会社

不動産オーナー

言われてみると、確かにそうだね。つまり竹は木とは別のものと考えられているわけか。
おっしゃるとおりです。実は未だに竹が、木に該当するのか、草に該当するのかについて学術的に統一された理論は確立されていません。そのため竹は木というわけでもなく、また草というわけでもない独自の植物なのですね。

不動産会社

不動産オーナー

よくよく考えると竹って、中は空洞だし不思議な植物だ。多くの木にあるような年齢だってないものね。

山林は固定資産税が安い

余談を挟みましたが、山林の定義がわかったでしょうか?一般的にイメージできる山、林、森が山林と理解しておけばここでは十分です。

このような山林には固定資産税が安いという特徴があります。後述するとおり山林の活用方法は限定されてしまうので、自ら活用することが難しいのはもちろんのこと、売却することも決して簡単ではありません。そのため所有していても負担が少ないように、固定資産税が安く設定されているのです。

しかし固定資産税が安いことにより、「山林を相続したけど活用方法も思いつかないし、税金も安いからとりあえず放置しておこう」と考える人が多いのもの事実です。このように相続した山林を積極的に活用しようと考える人は決して多くないのが現状です。

余談が続いてしまいますが、日本の国土の約7割は森林です。つまり日本は世界有数の森林大国なのです。しかし現在の日本における木材自給率は約3割です。

不動産会社

不動産オーナー

その原因なら私も知っているよ。1964年に行われた木材の輸入自由化で安価な外国木材が使われるようになって、国内木材が使われなくなったんだ。
おっしゃるとおりです。日本の国土にほとんど使われずにいる膨大な森林があると考えると、勿体ないような不思議な気持ちになりますね。

不動産会社

山林は他の土地にする際の造成工事が大変

このように日本国内においてほとんど使われずに残っている山林ですが、他の土地に変えて使うのは決して簡単ではありません。山林を宅地にするためには造成工事を行う必要がありますが、このコストが高いのですね。

造成工事の流れと費用については後述しますが、工事にはコスト倒れのリスクもあり、個人はもとより企業であっても安易にて手を出すことはできません。それもあり、国内の山林の活用は日本全体の課題でもあるのです。

あなたも山林を他の土地にして活用する際は、コスト倒れのリスクを加味して綿密な計画を立てるようにしてください。

山林活用の大まかな2パターン

さて、山林がどのようなものかわかったところで、ここからは山林活用の内容に入っていきましょう。冒頭でも述べたとおり、山林活用には大きく分けて以下の2つのパターンがあります

山林活用の2つのパターン
  1. 山林のまま活用
  2. 造成工事をして山林以外の土地として活用

あなたの所有する山林を活用する場合、はじめにこの2つのうちどちらを選択するかを決める必要があります。そして一度造成工事をしてしまうと、そこに山林を復活させることは原則不可能なので慎重な決断が求められるのです。

以下では2つの方法について基本的な情報を解説していきます。2つの方法の具体的な選択肢については後述するので、まずは大枠のところを理解しましょう。

山林のまま活用する

はじめに山林のまま活用する場合について解説していきます。冒頭から述べているとおり、山林をそのまま上手く活用するのは決して簡単ではありません。なぜならば多くの山林はアクセスの良い場所には位置せず、人を集めにくいのです。

また詳しくは後述しますが、山林で林業を営もうにも専門知識および専門技術が必要であり、また経費が膨大になることから実現性が低いのが現状です。山林を山林のままで活用する場合は、あなたの知識と技術を補うパートナーの存在が欠かせないでしょう。

以下では、山林をそのまま活用する際のメリットとデメリットをまとめます。

山林のまま活用するメリット

山林を山林のまま活用するメリットは以下のとおりです。

山林のまま活用するメリット
  • 活用方法を細かく選ぶ手間がない
  • 人には真似しにくい活用をするチャンスがある
  • 造成工事費用がかからない
  • 固定資産税が非常に安い

山林は誰もが有効に活用できるものではありません。そのため、あなたが独自のアイディアで上手く活用することができれば他の人に真似のしにくい利益を生むことができます

昨今は第三次産業において発達したブランディングなどマーケティングの技術が第一次産業にも広がっています。そのため従来の技術やテクニックのみならず、第三次産業において発達したものを組み合わせることで、山林活用に新たな活路を開くことができるかもしれません。

せっかく所有しているのだから、リスクを過度に恐れずにユニークなビジネスを展開したいと考える場合、山林が適する場合もあるでしょう。

山林のまま活用するデメリット

続いて山林を山林のまま活用するデメリットを確認してみましょう。メリットのみならず、デメリットまで正確に把握してはじめて山林活用の活路を見出すことができます。

山林のまま活用するデメリット
  • 活用の幅が極端に狭い
  • 収益性が未知数
  • 黒字化に時間のかかる活用方法が多い
  • 担保価値が低く、いざというときに売却しにくい

やはりここでも山林のニーズのなさがデメリットの核となっています。現代に置いて山林は決して人気のある不動産ではありません。そのため売却しにくく、また担保としての価値も低くなります

宅地の場合であれば、所有している宅地を担保に入れて金融機関からお金を借りて、それを元手にマンションを建てるという投資ができますが、山林の場合はそもそも担保価値が低いため山林だけで金融機関から資金を借りることが難しいのですね。

また山林で行うビジネスは大掛かりなものになる場合が多く、収益性が未知数であり、また黒字化に時間がかかるというデメリットもあります。山林をそのまま活用する際は、これらのデメリットを理解し、それぞれについて対策を検討していく必要があります。

造成工事を行い山林ではない土地として活用する

次に造成工事を経て、山林を他の土地として活用するケースについて確認してみましょう。前述したとおり、山林の中にはアクセスの悪いところにあるものもあるため、造成工事をする際も山林の立地については注意が必要です。

しかし駅や都心からのアクセスが悪かったとしても、隠れ家的なペンションなどにするならば、アクセスの悪さが一つの魅力になる場合もあります。このようにあなたが望む事業を明確に定めてから造成工事に着手すべきなのです。

造成工事の流れと費用

造成工事をして山林を別の土地に変えて活用する場合のメリットとデメリットを解説する前に、造成工事の流れと費用を紹介します。

造成工事は素人が簡単にできるものではないため、基本的に業者に外注することとなります。その際は以下の費用感を頭に入れておき、見積もりに活かしてみてください。

造成工事の費用相場
撤去作業のない造成 500円~600円/1㎡
伐採や伐根を要する造成 2,000円~3,000円/1㎡
地盤チェックを要する造成 5,000円~6,000円/1㎡

このようにどういった造成工事をするかで、費用は大きく変わります。そして山林の場合は植物が生えていることが多いため、少なくとも「2,000円~3,000円/1㎡」は覚悟しなければならないでしょう。

また造成する場所が傾斜地の場合は、さらに費用が高くなります。傾斜角度が15度を超えると、「30,000円/1㎡」ということもあるのです。造成工事はとにかく大きな費用がかかるのですね。

こうした造成工事を上手く行うためには、以下の手順を守ることが重要です。

造成工事の手順
  1. 山林の造成工事を得意とする業者を複数ピックアップ
  2. 業者に造成後の計画の含めて相談する
  3. 複数の業者で相見積もりをとる
  4. 一つの業者を選ぶ
  5. 造成工事開始

ポイントは相見積もりをとるところです。山林の造成工事について明確な費用相場を理解している人は少ないため、相場よりも高い値段を示してくる業者がいるためです。こうした業者を避けるためには、相見積もりを利用するしか方法はありません。

可能ならば、4社~5社で相見積もりをとることができると万全でしょう。またその際は、それぞれの業者に対して「相見積もりをとらせて頂いております」と伝えて問題ありません。その方が、業者が妥当な価格を示す可能性が高くなります。

造成工事をして活用するメリット

造成工事の流れと費用について大まかなイメージができたところで、造成工事をして山林を他の土地として活用するメリットについてみていきましょう。

造成工事をして活用するメリット
  • 活用方法の幅が広がる
  • 売却しやすくなる
  • 不動産の担保価値が高まる
  • 安定した利益を得やすくなる

造成工事をすることで、用途の幅は確かに広がります。また不動産としての価値が向上する場合も多く、売却が容易になり、担保価値も高まるでしょう。さらに後述する太陽光発電に利用できれば、安定した利益を生む可能性もあります。

このように造成工事をすることで活用の幅は確実に広がります。しかし、先ほども述べたように、造成工事をしてから活用方法を定めるのはリスクが高いのも事実です。予め活用方法をイメージして、それに合わせた造成工事を行いましょう

造成工事をして活用するデメリット

次に造成工事をして活用する場合のデメリットをみていきましょう。造成工事は高い費用が必要になるため、事前にデメリットをしっかりと確認しておく必要があります。

造成工事をして活用するデメリット
  • 造成工事費用がかかる
  • 固定資産税が高くなる
  • もとの山林に戻すことができない

このようにやはり費用に関するデメリットが中心となります。山林を相続する場合、まとまった広い土地が相続の対象となることが多いため、造成工事だけで1,000万円を超える費用が必要になる恐れもあります。

また造成工事をした土地を山林に戻すことは原則としてできないため、工事に着手する前にしっかりと計画を立てておくことが重要でしょう。このように造成工事をする場合は、工事を経て土地をどのようなものとして活用したいかまで頭の中に思い描いておく必要があるのです。

そして、そのイメージを業者と共有することで、後悔を生まない造成工事が可能となります。ここを疎かにすると、工事費用だけがかかり、結果として利益を生まず、固定資産税も高いアクセスの悪い土地があなたの手元に残るだけなので注意してください。

山林のまま活用する具体的な方法

ここまでで山林のまま活用する場合と、造成工事を経て山林ではない土地として活用する場合の2パターンについて大まかなイメージができたはずです。いずれの場合であってもメリットとデメリットをふまえて、活用方法を定めていく必要がありますね。

このように結局のところ、山林について造成工事をするか否かは、具体的な活用方法を頭に思い描いてからでなければ判断することができません。それをせずに造成工事に着手するのは、リスクを高めるだけです。

そこで、ここから山林活用についての具体的な方法を解説していきます。はじめに解説するのは、造成工事をせずに山林のまま活用する場合についてです。

以下では、「自己活用」「賃貸」「売却」の3つのついて紹介するので、あなたの所有する山林に合ったものがあるか否か確認してみてください。

自己活用

自己活用は文字通り、あなたの手で山林を活用していくものとなります。そのため活用の自由度は高まりますが、事業のリスクをあなたが抱えることになる点には注意が必要です。しかし、それは裏を返すと事業の利益をあなたが直接受け取ることができることでもあります。

まずは自己活用についてどのような方法があるのか確認してみましょう。

木材を生産して販売する

山林ならではの特性を大いに活かした方法としては、木材を生産してそれを販売するという活用方法があります。まさに山林ならではの活用方法ですね。

木材の生産と販売は、いわゆる「林業」になります。しかし現実問題として、これまで林業に携わってこなかった人が、ゼロから林業をするのは非常に難しいのです。山林を相続したというだけで気軽に始めることのできるものではないのですね。

林業に際しては、以下のような大変な手間がかかります。

林業にかかる手間
  1. そもそも売ることのできる種類の樹木が生えているかわからない
  2. 雑草の除去、樹木の枝打ちや伐採などの管理が必要
  3. 樹木が売れる状態にまで成長するのに長い時間がかかる

記事の前半で触れたとおり、木材の輸入自由化が行われて以降、国内の木材に対するニーズは減っています。そのため林業は専門家であっても黒字にすることができるか難しいのです。

ブランディングやマーケティングと組み合わせて、国産の高品質な木材として売り出す道もないわけではありませんが、需要のある場所が限られることからやはり大きなリスクを伴います。山林を相続したというだけで安易に林業を始めるのはあまりおすすめできません。

それでも林業を行いたいと考える場合は、必要に応じて専門家の力を借りながら綿密な計画を立てましょう。また樹木の生産についても専門家に外注すべきポイントが多いはずです。

さらに木材の販売と近しいものに、木を燃料にして販売するものがあります。それこそ薪や炭に加工して販売するわけです。こちらは国産の木材よりも広く需要が期待できるので、売上を作ることはできるはずです。しかし燃料は単価も安いため、黒字化できるか否かはやはり慎重な検討が必要になるでしょう。

燃料および木材の販路については、インターネットの活用も検討してみてください。特に燃料は少量からでも需要があるため、インターネット販売と馴染みが良いでしょう。このように山林を自己活用する場合は、新しい技術を積極的に取り入れていくことが活路を開くことにつながります。

不動産オーナー

林業って大変なんだ?
そうですね、昨今は厳しい状況が続いているようです。生産と維持管理に莫大なコストがかかるので、事業規模を大きくしてそれらのコストを下げなければ黒字化は難しいかもしれません。

不動産会社

レジャー施設にする

山林の自己活用方法としては、レジャー施設を作るという選択肢もあります。レジャー施設としては以下のようなものが代表的ですね。

レジャー施設の例
  1. キャンプ場・グランピングスポット
  2. アスレチック
  3. ハイキング・トレッキングコース
  4. 釣り堀
  5. コテージ

昨今はグランピングやトレッキングなどに高い需要が期待できます。それこそ都心部から車で1時間程度の場所に山林を有しているならば、週末のレジャー施設としてビジネスを立ち上げることもできるでしょう。しかし宿泊施設や休憩所を作る際には、一部のみの造成工事が必要な場合もあります。

そのためビジネスの立ち上げまでに要する費用・管理維持コストと利益のバランスを慎重に検討する必要があるでしょう。このようにアクセスの悪い立地であっても、それを武器とすることは可能です。あなたの所有する山林に適したレジャー施設を検討してみてください。

資金的に余裕があるならば、周囲の山林を買い集めてより大規模な施設を作ると利益を大きくすることも可能です。またスケールメリットによるコスト削減も期待できるため規模の大きさは強みとなりますね。

不動産オーナー

初心者がいきなりレジャー施設を作るのは相当難しそうだ。
その際は、山林を事業者に貸すという選択肢もありますし、事業者と契約を締結して設営に関わってもらうという選択肢もあります。山林活用は自分に足りない知識と技術を適切に外注して補っていくことが求められるのです。

不動産会社

農業をする

山林を活用した生産というと、先ほど紹介した林業がイメージされますが、山林でとれる林産物を利用した農業も選択肢の一つとして存在します。

山林では、以下のような林産物を得ることができるのですね。

林業にかかる手間
  1. キノコ類
  2. タケノコ
  3. わらび、ぜんまいなどの山菜
  4. わさび
  5. 栗・くるみなどの木の実

木材や燃料だけでなく、こうした林産物を販売していくのも山林活用の一つの選択肢となります。ただし生産にはやはり管理・維持のコストがかかるため、利益とのバランスに注意してください。また林産物の生産と販売についても、より大きな規模で行った方がスケールメリットを得られます。さらには、こちらもインターネット販売などを適切に活用することで売上を高めることができるでしょう。

山林で行う農業については、旅行会社と協力してツアー企画に組み込んでもらうのもおすすめです。それこそバスツアーの一つの企画として使ってもらうことができれば、安定した収入につながるでしょう。結局のところ、生産と販売で利益を得るためには、マーケティングやブランディングの視点が重要となるのです。

レクリエーション地として利用してもらう

自己活用の方法としてはボランティアの側面が強くなりますが、NPO法人や市民団体に山林をレクリエーション地として使ってもらうこともできます。それこそ定期的なハイキングであったり、森林への関心を高める取り組みに使ってもらいのです。

社会的な意義の大きな自己活用ではありますが、利益はほとんど望めないでしょう。ただし利益は望めずとも、定期的に人が出入りすることで、不法侵入や不法投棄を防ぐ効果が期待できます。前述したとおり、山林はそもそも固定資産税が非常に安いため所有していても大きな負担とはなりません。そのため、レクリエーション地として安価で使ってもらい、犯罪によりリスクを回避していくのは決して悪い選択ではないのです。

賃貸

自己活用について確認したところで、次は賃貸についてみていきましょう。山林を所有している場合、自己活用ももちろん選択肢の一つですが、事業者に賃貸して使ってもらい賃料収入を得ることもできます。貸す相手は国、地方自治体、企業、NPO団体など広く存在しますが、立地が借主のニーズに適したものではないと借主を見つけるのは簡単ではありません。

そのため山林を貸す場合は、必要に応じて山林に強いノウハウを持つ不動産会社などを仲介として間にはさむのがおすすめです。以下では企業の貸す場合と、NPO団体に貸す場合について確認してみましょう。

企業に貸す

山林を使った事業を営む企業は、山林を貸す相手として非常におすすめです。後述するNPO団体などよりも資金的に余裕のある場合が多く、適切な賃料を得ることが期待できるためです。しかし企業に山林を貸す際は、都市計画法による建築制限に注意しなければなりません。

都市計画法では、土地を市街地区域・市街地調整区域・非線引き区域に分けており、この中で市街地調整区域については建築制限が存在します。そのため、あなたの所有する山林が借主である企業のニーズに沿うものか否かを、都市計画法の観点からも調べておかなければならないのです。

特に林業を営む企業が、あなたの所有する山林に社員寮を建てたいと考えているような場合は、都市計画法上でそれが可能か否かをしっかりと確認しておくべきでしょう。場合によっては企業に属する専門家が確認してくれる場合もありますが、対等に交渉するためにも所有者であるあなたも一定の知識を得ておくべきです。

NPO団体などに貸す

山林を貸す相手としては、NPO団体や市民団体もあります。しかしこちらは、民間企業ほど資金的に余裕がない場合が多いため、賃料として大きな額は期待できないでしょう。そのためボランティアに近しい賃貸契約となる恐れがありますが、山林の固定資産税を支払う程度の額は期待できるかもしれません。

NPO団体や市民団体が山林の中に大規模な施設を建築する可能性は低いですが、建設のニーズがあるならばやはり都市計画法上の制限に注意しなければなりません。建物を建てずに利用するだけであっても、前述したとおり不法投棄や不法侵入の抑止にはつながるため、何もせずに放置するよりは積極的に賃貸を狙っていきましょう。山林を管理・維持するあなたの手間が小さくなります。

売却(売買)

最後に山林の売却(売買)についてみてみましょう

売却は山林の所有権を手放すことなので、継続的な利益を放棄することになりますが、その分、リスクも放棄することができます。そのため山林を用いて継続的な収入を得る手間をかけたくないのであれば、売却もおすすめの選択肢となります。

しかし山林は決して売却しやすい不動産ではありません。そのため以下のポイントに注意して売却を効率的に進めていきましょう。宅地のように自由自在に売却できると考えていると、売り時を逃す恐れもあります。

山林は売却しにくい

先ほども触れましたが、山林は非常に売却しにくい不動産です。ここまで紹介してきたとおり、山林が活用方法が限られているため、そもそも購入したいという人物がほとんどいないのですね。また国内の林業が衰退していることから、企業であっても現在は安易に山林を購入しません。

そのため宅地のように高額で売ることはほとんど期待できないのが現状です。しかし売ってしまえば、当然ながら固定資産税も支払う必要がなくなるので、それだけでも所有権を放棄するメリットはあるでしょう。それこそ山林を活用してリスクを抱えつつも利益を得る必要のない経済状況であるならば、無駄なコストを削減するためにさっと売却してしまうのもおすすめです。

不動産オーナー

山林を売却する際に注意すべきことはある?
山林は公簿面積と実測面積が異なる場合があります。その際は、所有者であるあなたのコストで測量して正確な面積を知る必要がありますが、その際のコストが売却価格を上回らないか注意が必要です。仮に上回ると、結果として売却で赤字になってしまうためです。

不動産会社

森林組合を利用

このような山林の売却に関しては、森林組合が行っている売主と買主のマッチングサービスを利用するのがおすすめです。森林組合には山林売買のノウハウもあるため、あなたの山林を少しでも高い価格で売ることが期待できます。

また企業が運営するサイトに山林バンクというものがあります。こちらもサイト上で売り物件の情報が公開されており、山林の購入希望者と売却希望者を結び付ける役割を有しています。

以下は山林バンクの実際の画面です。


引用:山林バンク

このように現在も山林がサイト上で売り物件として紹介されているのですね。紹介されている山林を見ていると、個々に特徴があってユニークなのがわかるはずです。また山林の大まかな価格相場も理解できるため、時間があるときに是非とも覗いてみてください。あなたの所有する山林がいくらで売れるかの参考地を得ることができます。

山林売却時の仲介手数料は完全に自由

宅地や建物の売買と同じように、山林を売却する場合も不動産会社が間に入ることが多くなります。その際は当然、仲介手数料が発生します。そして山林の売買に関する仲介手数料には、宅地建物取引業法が適用されないため、仲介手数料に関する法的な上限が存在しないのです。

そのため山林売買時の仲介手数料は完全に自由となっています。

つまり不動産会社の中には、かなりの高額を仲介手数料として要求してくるものもあるのですね。これを避けるためには、複数の不動産会社から相見積もりをとる必要があります。そこで仲介手数料についても確認するのです。

こうして比較することができれば、不動産会社としても過剰な仲介手数料を要求して客を逃すよりは、妥当な仲介手数料で売買に関わることを選ぶので、仲介手数料をおさえることができます。山林を売買する際の仲介手数料については注意を払っておきましょう。

造成工事をして活用する具体的な方法

山林をそのまま活用する具体例について確認したところで、続いては山林を造成工事して他の土地として活用する具体例を解説していきます。造成工事をすることで土地の用途は広がりますが、立地については変えられないため、そこをふまえて活用計画を立てる必要があります。

繰り返しになりますが、造成工事は費用はかかるので事前に活用計画を立てた上で、それに応じた造成工事を行うようにしましょう。それでは具体的な活用方法について解説していきます。

太陽光発電

山林を造成工事して活用する際、非常に相性が良いのが太陽光発電です。こちらは文字通り山林だった土地にソーラーパネルを設置して、発電した電気を電力会社に売って利益をあげるものです。山林は面積も広いことが多いため、多くの太陽光パネルを設置することができる点もおすすめな理由ですね。

以下は太陽光のパネル100枚程度を100坪の土地に設置した場合の利益です。

パネル枚数 設置容量 必要な面積 年間収入
100枚前後 30kW 100坪前後 70万円程度

このように100坪の土地があれば、年間で70万円程度の利益を出すことが期待できます。30枚のパネルであれば500万円~700万円で設置することができます。つまり少なくとも利回り10%程度の確保が期待できるのです。利回り10%ということは初期費用を10年で回収できるという意味です。

ただし山林を活用する場合は造成工事が必要となることから、その費用もふまえて回収までの期間を設定していくべきでしょう。ちなみに設置するパネルによって発電量や設置費用も変わってくるので、複数の業者に相見積もりをとる形で、あなたの所有する土地に適した太陽光発電を実施していきましょう。

山林特有の注意としては、周辺の山林環境によって太陽光が当たらない場所がないか否か確認することです。傾斜地が近くにあり、早い時間に影になる場所だと当初予定した通りに利益を上げられない場合があります。こうした細かなポイントは、業者とのやりとりの中で確認していきましょう。

宅地として賃貸

太陽光発電に続いて紹介するのは宅地として利用する方法です。山林が位置するのはアクセスの悪いところが多いため、宅地といっても日常生活に利用するアパートやマンションを建てるのはリスクが高すぎます。そのためホテル・コテージ・ペンションといったアクセスの悪さが一つの魅力となる建物を建てていくのが望ましいでしょう。

特に周辺に観光スポットなどがあると、ホテル・コテージ・ペンションといった建物が宿泊施設として活きてきます。その場合は、観光スポットからのアクセスなども綿密にシミュレーションする必要があるでしょう。ときには自ら車を購入して、駅までの送迎をこなして人を集める必要があるかもしれません。

またあなた自身は建物を建てずとも、造成工事で宅地にしてそのまま賃貸するパターンもあります。この場合は宿泊施設を運営しているような事業者が借主となりますね。アクセスの悪いと土地での宿泊施設運営には専門的な知識と経験が必要になるため、あなたが素人の場合は宅地として賃貸する方がリスクが低いかもしれません。それでいて、定期的に賃料を得ることもできるため、安定した収入源となるでしょう。

造成工事をする際の注意点

太陽光発電と宅地について確認したところで、改めて造成工事をする際の注意点をみていきましょう。土地の活用方法を想定してから造成工事に入ることになりますが、以下のポイントには注意をしなければなりません。

立地が悪く、需要がない恐れがある

記事内にも何度も出てきていますが、山林はやはり立地の悪さに一つのリスクが潜んでいます。つまり工夫を凝らさないと人を集めることができないのですね。

これが大規模な駅の近くであれば、話は大きく変わります。例えば東京駅の近くにある土地ならば、工夫などせずとも自然と人を集めることができるでしょう。それこそコンビニや軽食店を作れば、一定程度の需要を確保することができるはずです。

これに対して山林の場合はそうはいきません。近くに人を集める施設がないため、山林に建てた物や施設そのもので人を集めなければならないのです。このポイントは、山林を活用していく上で必ず意識しておかなければならないものです。

不動産オーナー

なるほどなぁ。集客を自力で行わなければならない点が山林活用のポイントなのか。
そうなのです。そして集客を自ら実行できるならば、他の者には真似できない形で利益を上げていくことができるのです。山林活用には一定のリスクもありますが、その反面、大きな利益に結び付く可能性もあります。

不動産会社

コスト倒れを警戒すべき

山林を造成する費用が高価な点は先述しましたが、そのことと関連して注意すべきがコスト倒れです。つまり造成工事と設備投資費用がふくらんで、それを回収する前に事業が先細りすることに注意しなければならないのですね。

ここを回避するためには、複数の業者を使った綿密なシミュレーションが必要になります。一つの業者のみに依頼すると、結果に偏りが生まれる恐れもあるため、やはり複数の業者を使うべきです。山林を相続した人物であっても、山林活用に深い知識を持っているわけではないので、適切に専門業者を利用していきましょう。

山林の維持・管理方法

ここまで山林活用について具体例もふまえて解説してきました。活用のパターンや利益のあげ方など大まかにイメージできたでしょうか?

山林活用について「難しい」というイメージがついてしまったかもしれませんが、確かに難しいのは事実です。そうであるからこそ、人に真似できない形で利益をあげられる可能性を秘めていますね。このように活用が難しいことから、今すぐに山林活用に着手できない場合も多いでしょう。それこそ山林は固定資産税が安いため、所有していてもそれほどの損失は生みません。

ただし所有する山林の維持管理については一定の注意が必要です。維持管理を疎かにすると、迅速に活用にシフトチェンジすることができなくなるためです。山林維持管理について、以下のポイントを確認してみてください。

自分で維持・管理する

山林はもちろん自分で維持管理することも不可能ではありません。しかし素人がするのは大変に難しいのも事実です。山林の維持管理の難しさは以下のポイントにあります。

山林の維持・管理の難しさ
  1. 放っておくと樹木・草木が無数に生えてくる
  2. 土地管理のみならず植物への専門知識も必要
  3. 目的が定まらないと維持管理の方向性も定まらない

特に山林に生えている木材や林産物を活用して利益を得ていこうとする場合、適切な形でそれらを維持するためには専門知識が必要となります。時には伐採や伐根といった活動すら必要になるため、素人が維持管理していくのは難しいでしょう。そこで維持管理に利用すべきなのが業者です。

業者に維持・管理を委託する

民間企業の中には山林の維持管理を生業としているものがあります。あなたが山林を相続した場合、こうした業者に維持管理を外注するのがおすすめです。また業者に依頼することで、造成工事を経ずとも林産物を利用した収入を得やすくなります。

例えば伐採した木材や木質チップなどを販売していくのです。業者によっては、販売までを管理してくれる場合もあります。もちろん莫大な収入とまではいきませんが、固定資産税および業者に支払う管理費をまかなうことができれば、利益はなくとも損失もなしに山林を綺麗な形で維持管理していくことができます。

山林の維持・管理にかかる費用

山林の管理維持の必要性性がわかってきたはずですが、そこで気になるのが費用ですね。しかし、この点について結論から述べると、費用は一概に言えないのが実状なのです。それは個々の山林によってそこに自生する植物が大きく異なるためです。

それこそ北海道と沖縄県では自生する植物も、そこにいる動物も大きく異なります。こうした違いがあるからこそ、山林の維持管理コストは一概に言えないのです。これは業者に依頼する場合であっても変わりません。そのため、業者を利用する場合は相見積もりが必須なのです。

山林活用時のポイント

ここまでの解説でいかに山林の活用が難しいかがイメージできたはずです。そして同時に、そういった特性を持つ山林を活用することができれば、他の土地では実現できない価値を生み出すことができる点もおわかりいただけたのではないでしょうか。

ここでは山林活用のポイントを今一度まとめていきます。これまで解説した内容も含まれますが、確認してみてください。

立地のハンデをいかにカバーするか

山林の多くが立地の悪い場所にあることは繰り返し述べてきました。どのような形であれ山林を活用する場合、やはり問題となるのが立地の悪さをいかにしてカバーするかという点です。立地のハンデをカバーする施策をまとめると以下のとおりとなります。

山林の立地のハンデをカバーする施策
  1. 周辺施設に頼らない集客を目指す
  2. インターネットを使った集客を目指す
  3. 都市部ではできない事業を営む
  4. 周辺の山林を購入し、大きな道路に面した1つの土地とする
  5. 宿泊施設などを営む場合は送迎サービスをつける
  6. アクセスの悪さが価値になるようなブランディングを心がける
  7. 商品・サービスに付加価値をつけて、アクセスの悪さによるコストをカバー

このようにアクセスが悪いからといって、事業を営むことを諦める必要はありません。大切なのはアクセスの悪さをカバーし、また逆に活かすための創意工夫です。

不動産オーナー

沖縄のリゾートホテルの中には、空港や市街地から離れた場所に位置するものもあるけど、そんなイメージかな?
素晴らしい例ですね!そうなのです、せっかく山林を有しているのですから「都会の喧騒から離れることのできる施設」を目指せばよいのです。その場合は送迎と、施設内で必要なものがすべてそろう環境が大切ですね。このように創意工夫で、アクセスの悪さをアドバンテージをすることも可能です。

不動産会社

保安林に対する制限

山地活用の際に注意しなければならないのが、保安林の制度です。保安林については農林水産省の外局である林野庁の説明がわかりやすいです。以下を確認してみてください。

保安林とは、水源の涵養、土砂の崩壊その他の災害の防備、生活環境の保全・形成等、特定の公益目的を達成するため、農林水産大臣又は都道府県知事によって指定される森林です。保安林では、それぞれの目的に沿った森林の機能を確保するため、立木の伐採や土地の形質の変更等が規制されます。

引用:林野庁ホームページ

このように保安林に該当する山林は活用に制限がある恐れを有するのです。あなたの山林が保安林に該当する場合、記事の前半で確認した登記事項証明書の地目の欄が「保安林」になっているはずです。つまり地目が「山林」となっている以上は、原則として保安林であることによる規制を気にする必要はありません。

ただし決して多くはないのですが、ときどき登記事項証明書上の地目が誤っている場合があります。つまり登記事項証明書上では「山林」と表示されているにもかかわらず、実は「保安林」に指定されていたという場合がないわけではないのですね。

そのため念のために所管の農林水産事務所にある保安林台帳で、あなたの有する土地が保安林になっていないかを確認してください。

では、保安林に該当した場合は活用の一切を諦めなければならないかというと、そうではありません。たとえ保安林であっても市町の許可を得ることができれば、立木の伐採や土地の形質の変更を含めた活用ができるのです。

許可の申請は指定の申請書を利用して行うことになるので、あなたの土地を管轄する市区町村に問い合わせてみてください。

損切りの意味で安く売るのも悪くない

保安林という専門的な内容について解説しましたが、山林活用の際は、継続的な活用を放棄して安値であっても早めに売却するのも決して悪い選択肢ではありません。この記事でみてきたように山林活用は決して簡単ではなく、いくつのもハンデを乗り越えてようやく人に真似できない利益を得られるものです。

そのため山林活用に高い必要性を見出さない場合は、早い段階で売却することで以下の3つのコストを削減することができます。

山林を売却することで削減できる3つのコスト
  1. 固定資産税
  2. 維持・管理費用
  3. 不法侵入・不法投棄などにより発生する損害

3つ目の「不法侵入・不法投棄などにより発生する損害」は必ず発生するものではありませんが、管理していない山林を所有することで一定のリスクとして存在するものでもあります。たとえ安値であっても、山林を売却してしまえば上記のコストに悩まされることはなくなります。

山林から収入を得る必要が必ずしもなければ、このような素早い売却も大きな意味を持つでしょう。ただし売却の際は、山林の売買に強い不動産会社を活用するようにしてください。それだけでも山林の売却価格が数十万円から数百万円変わってきます。安値で良いとはいいつつも、少しでも高く売りたいとかんがえるのは自然なことです。

保有し続けてもそれほどの損にはならない

先ほど述べた「安値でも構わないので山林を早期に売却することでコストとリスクを放棄する」という手法と逆ですが、活用方法が決まるまで敢えて所有していくという選択肢もあります。繰り返しているとおり、山林の固定資産税は安いので、所有していても大きな損失にはなりません。

そのため老後の活動のために所有したままにするという選択肢もあります。もちろん老後まで数十年あるならば、その間は企業や市民団体に貸しても良いでしょう。それこそ固定資産税をまかなう程度の賃料でも得られれば実質無料で山林を所有し続けることになります。

また賃貸することで定期的に人の出入りが起こると、不法侵入や不法投棄への抑止力となります。

不動産オーナー

活用のために所有しておくか、さっさと売ってしまうかは判断が難しいところだなぁ。
その場合は、活用を開始する時期のめどが立っているならば、まずはその時期までの賃貸ができないか借主を探してみましょう。そこで借りてくれる人が見つかれば、山林を実質無料で維持・管理することができますね。

不動産会社

不動産オーナー

なるほど。見つからなかった場合はどうしたら良いのだろう?
コストとリスクが気になるならば売ってしまうのがおすすめです。といいますのも山林は必ずしも人気の不動産ではないため、あなたの所有するものを売却しても、その後に同じような条件の山林を新しく手に入れることも可能であるためです。「必要になったら買えば良い」と腹を決め手売ってしまうとスッキリするかもしれませんね。

不動産会社

今すぐ山林活用を始めるためのルート確認

記事の最後では、山林をどのように活用していくかを決めるための思考と判断のルートを確認してみましょう。ここで紹介するルートに沿って考えを進めていくことで、あなたに合った山林活用の方法が見えてくるはずです。

まずは売却か活用かを大まかに判断してみよう

山林活用の方法を決めていく場合、最初に判断すべきは売却してしまうのか、所有権をあなたのもとに残したまま活用するのかです。ここが最初の大きな分かれ道なのですね。

しかし「そもそも売却すべきか、手元に残して活用していくべきかわからない」という場合も多いでしょう。そのような場合は、以下の専門家のアドバイスを聞くのがおすすめです。

農地活用について相談すべき専門家
  1. 山林活用に強い不動産会社
  2. 山林活用のコンサルタント
  3. 自治体の相談窓口

特に山林活用について詳しい不動産会社コンサルタントは、ビジネスにするという視点から活用の方法を提案してくれる場合があるので、まずは相談してみると良いでしょう。しかし信託の形で活用をすべて会社やコンサルタントに任せてしまうか否かは慎重に判断してください。活用で利益を上げても、それが手数料で消えてしまう恐れもあります。

はじめのうちは、あくまで売却か活用かを判断するアドバイスを得るために不動産会社とコンサルタントを活用しましょう。

売却を選択した場合

このように売却か活用かを検討した結果、売却を選択した場合は以下のルートで手続きを進めます

山林売却の進め方
  1. 不動産一括査定サイトで山林の価格相場を知る
  2. 山林売却に強い不動産業者に相見積もりをとる

一括査定サイトは少ない手間で複数の不動産会社による売却価格を査定できるため、是非とも使ってほしいものです。また山林という特殊な土地についての売却を依頼できる不動産会社を探すためには、なるべく不動産会社の登録数が多い一括査定サイトを使うべきでしょう。

そうすることで、あなたの所有する山林の売却価格の相場を知ることができます。宅地と違い山林の売却価格相場は一般人にはわかりにくいため、一括査定サイトを利用した相場確認は必須の作業です。これを疎かにすると、相場よりも安い価格で山林を手放すことになります。

先ほど確認した山林バンクでは、山林が数百万円から一千数百万円で売られていました。宅地などに比べると安値になりがちな山林ですが、1,000万円を超える場合もあるので、こうした適切な利益はしっかりと得ていきましょう。

そして売却価格の相場を掴んだ後は、山林売買に強い不動産会社に売却を依頼します。一括査定サイトで査定をもらった会社にそのまま依頼しても良いですし、あなたの手でまた探しても良いです。

活用を選択した場合

次に売却ではなく活用を選択した場合について説明します。活用の場合、選択肢が幅広く存在するため、その中からあなたの山林に向いたものを選ぶのが大変です。そのため、まずは以下の2つで可能性のある山林活用
方法をしぼっていきましょう。

山林の活用の進め方
  1. 一括査定サイトで「山林活用プラン」の査定を行う
  2. 山林活用コンサルタントもしくは自治体の職員に相談

活用の場合であっても一括査定サイトは大きな力を発揮します。そこであなたの山林に合った活用プランを網羅的に知ることができるので、活用のイメージを得ることができるのですね。こうしたイメージの形成は非常に重要です。それこそ真っ暗闇の中で手探りで活用方法を探すよりは、いくつかのプランをもとに適性を判断する方が効率的であるためです。

このようにして活用のイメージを持った後は、コンサルタントや自治体職員に具体的な相談を持ちかけ、選択肢をしぼっていきます。山林活用を成功させるためには専門的な知識と経験が必要になるため、あなたに足りない知識は外注して補っていきましょう。それを繰り返すことで、あなたの中にも山林活用の知識が形成され、自らの判断の精度を上げることができるようになります。

まとめ

ここまで非常に長かったと思いますが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。いかがでしょうか?山林活用についてイメージを持つことができましたか?

山林は特殊な土地なので活用方法も特殊なものとなる場合が多いですが、それゆえに特有の面白みを持つのも事実です。造成工事によって他の土地として活用することもできるので、まずは柔軟に活用方法を検討してみてください。

以下は今回の記事のポイントです。

山林活用方法のまとめ
  • 山林は売却するか、所有権を持ったまま活用するかが大きな分かれ道
  • 活用する場合は山林のまま活用するか、造成工事を経て山林ではない土地として活用するかを判断しよう
  • 山林は固定資産税が安いため所有していても大きな負担とはならない
  • 一方で売却することで、維持管理コストや不法侵入などのリスクを手放すことができる
  • 山林活用の際は立地の悪さをいかにカバーするかが重要
  • 活用に際しては、あなたに足りない知識と経験を専門家を使うことで補おう

山林を相続したことで、あなたは大きな悩みの種を抱えることになるかもしれませんが、せっかく他の人は持たない土地を手に入れたのですから積極的に活用方法を模索していきましょう。山林という特殊な土地を利用することで、利益を得たり、あなたの生きがいとなる事業を見つけたりすることができるかもしれません。

あなたもこの記事の内容を参考に、山林活用について今すぐ検討を開始しましょう。早期に着手することで、コストを削減し、利益を得るタイミングを早めることができます

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坂田

都内在住専業ライター。法科大学院を卒業し、上場企業で不動産を含む不動産取得・投資活動に関わった後に専業ライターへ転身。