【不動産活用】土地活用 4つのパターンと8つの自己活用方法を徹底解説 ※具体例あり

【不動産活用を徹底解説】土地活用 4つのパターンと、8つの自己活用方法 ※具体例あり

不動産を相続したけど使い道がない・・・

「不要なのに固定資産税だけがかかる・・・」

土地を有効活用して利益になるのかな?」

「不動産(土地や持ち家)の活用方法って何がある?」

不動産(土地や持ち家)は適切に活用することで大きな利益を生むものですが、それができずに放置したままだと固定資産税がかかるだけです。

そして不動産の活用方法には様々なものがあり、あなたの所有する土地をどのように利用すべきかについて唯一無二の正解はありません。

例えば、不動産(土地)を人に貸しても良いですし、コインパーキングにして駐車料金で利益を得ても良いのです。さらには介護事業者と共同で介護事業を経営するという選択肢もあります。

不動産会社

このように所有する土地はあなたの好みや利益率にしたがって、様々なかたちで活用していくことができます。

今回はそんな不動産活用(土地活用)について解説していきます。

記事の流れ
はじめに大まかな4つのタイプの活用方法についてまとめ、その後に4タイプのうちの1つである「自己活用方法」について8種類のものを解説します。

さらに記事の後半では、あなたの土地の活用方法を選ぶ基準や土地活用の具体例についても紹介していきます。

この記事を読むことで、あなたの所有する土地をどのように活用するべきかについてヒントを得ることができます。そして土地を有効活用して、安定した利益を生む可能性をイメージすることができると思います。

長い記事となりますが、ぜひ最後まで読んでみてください。

土地活用の4つのパターン

はじめに土地活用について大まかな4つのタイプを紹介します。

土地の活用方法は実に多様であり、頭の中を整理せずに一つずつ方法を確認しても混乱してしまうのです。そのため、まずは活用方法を以下のとおり4つに分けてみましょう。

土地活用の大まかな4タイプ
  1. 売却
  2. 賃貸
  3. 自己活用
  4. 共同活用

このように土地の活用方法は大きく4つに分けることができます。

それでは、それぞれの方法についてメリットデメリットを簡単にまとめてみましょう。

以下の表を見てください。

活用方法 メリット デメリット
売却 ・継続的な手間が発生しない

・一度にまとまったお金を得られる

・継続的な利益を放棄

・地方のものは売れない恐れ

賃貸 ・継続的な利益を得られる

・管理を外注することで手間がない

・空室リスク

・賃料滞納トラブルの恐れ

自己活用 ・目的に合わせてビジネスを選択可能

・継続的かつ大きな利益の期待

・事業リスクを負う

・土地活用の方向転換が難しい

共同活用 ・投資資金が不要

・プロのノウハウを使える

・業者の取り分が大きい

・土地活用の方向転換が難しい

いかがでしょうか、土地活用の大まかな4タイプがイメージできましたか?

この中で自己活用は土地の上に何を建てるかによってあなたが具体的にすべきことや注意点が大きく変わってきます

例えば、あなた自身でコンビニを経営するならば店頭に出て働かなければなりませんし、一方で土地だけを提供して業者にトランクルームの建設と経営を任せるならば、賃貸による活用とほとんど変わらなくなります

また、土地の持つ個性により適した活用方法は変わります

あなたの所有する土地が都会の繁華街の真ん中にあるならば、コンビニや飲食店を経営することで大きな売上が期待できます。
一方で人口の少ない街の一画にあるならばコンビニや飲食店は難しくなりますが、広さがあれば大型介護施設にすることで高い賃料を得ることもできます。

このような自己活用の主な8種類については後述しますね。

不動産オーナー

なるほどなぁ。私がぜひともコンビニ経営をしたいと考えていても、土地の場所や広さによってそれが難しい場合があるのか。
おっしゃる通りです。もちろん資産に余裕があるから半ば道楽として自分の趣味の店を経営するオーナー様もいますが、多くの場合は土地を活用して利益を生みたいと考えるはずです。そうなると、あなたの土地に適した活用方法を選ぶ必要があります
それでは4タイプの活用方法について詳しくみていきましょう。

不動産会社

売却による活用

はじめに売却による活用について解説していきます。

売却による活用は非常にシンプルなものとなっています。なぜならば、あなたの土地を購入したいという相手に売るだけで活用が済んでしまうためです。つまり線ではなく点で活用していくものとなりますね。

売却による活用を図で表現するといかのようになります。

このように実にシンプルな活用方法なのです。

売却の特徴

土地活用方法としての売却の特徴は以下のとおりです。先ほどの図と重複する部分もありますが、改めて確認してみてください。

売却の特徴
  1. 活用するための手間が少ない
  2. 一度にまとまったお金を得ることができる
  3. 不動産会社に仲介してもらうことが多い
  4. 買主により譲渡価格に幅が生まれる恐れがある
  5. 譲渡所得税が発生する

土地を所有しているとついつい継続的なビジネスのために活用したくなりますが、売却も捨てたものではありません。それこそ不動産会社に仲介を依頼して買主を探してもらうならば、あなたに土地活用やビジネスについての知識がなくともまとまったお金を得ることができます

ただし買主はある程度じっくりと探す必要もあるでしょう。買主が違うことで譲渡価格が数百万円単位で変わることはざら(実はよくあること)です。ときには数千万円単位であなたの手元に入るお金が変わることさえあるのです。

以下では売却をする際に知っておくべきポイントを解説していきます。特に不動産会社への仲介手数料譲渡所得税は、あなたの手元に残るお金に関係するため重要です。

不動産会社への仲介手数料

それでは不動産会社に支払う仲介手数料についてみていきましょう。そもそも土地を売却する際に不動産会社を使わなければならないのかというと、その答えは時と場合によります。あなたの手で適切な買主を見つけることができれば、わざわざ不動産会社を間に入れる必要はありません。

一方で不動産会社を間に入れた方が全国の買主候補者に広くアピールできるため、あなたの望む条件で売却を実現しやすくなるのも事実です。では、実際に不動産会社に依頼して売却に成功すると、どの程度の仲介手数料が発生するのでしょうか。以下の表を確認してみましょう。

土地の売却価格 仲介手数料の上限
200万円以下の部分 5%
200万円超、400万円以下の部分 4%
400万円超の部分 3%

上記の表の内容は宅地建物取引業法によって定められているものです。このように土地を売却した場合の仲介手数料の上限は売却金額により異なります。以下は売却の簡単な例と仲介手数料の計算方法です。

仲介手数料の計算例
【前提】
Aさんは自ら所有する土地の売却を不動産会社に依頼し、2,000万円で売ることができた。

この場合、不動産会社に支払う仲介手数料の上限は以下のとおり。

(200万円×5%)+(200万円×4%)+(1,600万円×3%)=66万円

このように仲介手数料の上限は売却価格を最大で3つに分解して、それぞれについて3%~5%をかけて求めていきます。分解するのが面倒くさいという場合は、以下の簡易的な計算で求めることができます。

仲介手数料の簡単な計算方法
仲介手数料の上限=売却価格×3%+6万円

これで仲介手数料の上限を簡単に計算することができますね。さて、ここまで仲介手数料の「上限」という言葉を繰り返し使ってきました。勘の鋭いあなたならばすでに気づいているかもしれませんが、法律で定められているのはあくまで「上限」なのです。

つまりあなたと不動産会社の交渉により上限を下回る額を設定しても全く問題はないのです。一方で不動産会社が上限を超える額を提示してきた場合、それは法律違反となります。

不動産オーナー

身も蓋もない話だけど、仲介手数料をゼロ円にすることもできるの?
できるといえばできます。その場合、不動産会社はタダ働きをするのではなく買主から仲介手数料を受け取っている形がほとんどです。

不動産会社

不動産オーナー

ふむふむ、ゼロ円にする交渉が成功する確率はどのくらい?
一概には言えませんが、決して成功率が高いとはいえないでしょう。当然ながら不動産会社も利益を出したいと考えているためです。売主として仲介手数料をゼロ円にしたい気持ちはわかるのですが、それで不動産会社のやる気が低下するのも最終的な売却価格に響くので、不動産会社の働きに対して適切な額の仲介手数料を支払うと考えて頂けると、私たちとしては嬉しいです。

不動産会社

譲渡所得税

仲介手数料について確認したところで、次は譲渡所得税についてみていきましょう。こちらは土地の保有年数との関係で変動するため注意が必要です。まずは表で全体を確認してみてください。

土地の売却価格についての譲渡所得税(平成28年度の税制に基づく)
種類 土地の保有期間 居住用 非居住用
短期譲渡所得 5年以下 39.63% 39.63%
長期譲渡所得 5年超10年未満 20.315% 20.315%
10年超 ①課税譲渡所得6,000万円以下の部分:14.21%

 

②課税譲渡所得6,000万円超の部分:20.315%

20.315%

上記のように一見すると複雑ですが、保有期間と居住用か否かの2点から譲渡所得税を求めることができます。保有期間が10年を超える居住用の土地についてのみ、先ほどの仲介手数料のような分解した計算が必要となります。

またこちらは仲介手数料と違って上限が定められているわけではありません。土地の売却価格に応じて決まった税金が発生するので、土地を売却する際は譲渡所得税まで計算して手元に残るお金を想定しておきましょう。

売却が向いている人

ここまで土地活用方法としての売却についてみてきましたが、さいごに売却が向いている人をまとめます。それは以下のような人です。

土地の売却が向いている人
  1. 手間をかけて活用したくない!活用は点で終わらせたい!
  2. まとまった資金が欲しい
  3. 離れた場所に土地を持っていて管理や自己活用が難しい
  4. リスクを負うくらいなら、売却して終わらせてしまいたい

これから紹介していく自己活用や賃貸は一定の期間継続する方法なのでリスクも発生しやすくなります。そのため土地を売り払ってしまって、一度の手間ですべてを終わらせたいという人は売却が向くでしょう。

別のページとなりますが、不動産売却方法について更に詳しく解説していますので、売却の可能性を考えたいという方はぜひ、参考にしてみてください。

【不動産売却・不動産売却方法】これさえ読めば絶対に後悔しない

賃貸による活用

続いて、賃貸による土地の活用について解説していきます。売却ほどシンプルな方法ではありませんが、あなたは自ら所有する土地を個人や法人に貸すだけなので、手間はそれほどかかりません。しかし貸す相手を間違えると、あなたまでトラブルに巻き込まれる恐れもあります。

賃貸で活用する場合、以下のように貸主と借主と間に不動産管理会社が入ることが多くなります。

物件の維持・管理、賃料徴収をすべて管理会社に任せることができるため、貸主であるあなたはほとんど何もする必要がなくなります。

賃貸の特徴

はじめに賃貸による土地活用の特徴を確認してみましょう。

賃貸の特徴
  1. 活用するための手間が少なめ
  2. 継続的に利益を得られる
  3. 土地の管理はあなたが行うか、外注するか
  4. 借主が重要
  5. 賃料の滞納などのトラブルの恐れあり
  6. あなたが自己活用したいと思った際に動きが鈍る

このように賃貸は手間の少なさでは売却に近しいものがあります。それこそ借主が信用できる法人ならば、あなたは賃貸借契約を一度締結するだけで、あとは放っておいても賃料が定期的に入ってきます。土地の管理まで外注してしまうならば、ほとんど何もしなくても大丈夫です。

ただし借主によっては賃料の滞納などのトラブルが起きる場合もあります。法的な対応まで外注することも可能ですが、所有者であるあなたも気の休まらない事態が起こることはあり得るのです。こういった一定のリスクがある点は、売却と大きく違いますね。

定期借地権の種類

土地を貸す際は定期借地権を設定することもできます。定期借地権を設定しない形で貸す場合は、借主を保護する目的から原則として土地の賃貸関係は更新されていきます。所有者が自由に賃貸関係を終了させることができると、借主は不安定な立場に置かれてしまうからです。

しかしこのような原則として更新されていく賃貸関係は、所有者が土地を自由に使う機会を奪うという側面もありました。そこで生まれたのが定期借地権です。定期借地権は、その名の通り「定期」で土地を貸すことを認める権利です。つまり所有者と借主の双方のニーズのバランスをとるものなのです。

このような定期借地権には以下の3つの種類があります。

定期借地権の3つの種類
種類 契約期間 目的 特徴
一般定期借地権 最低で50年以上 制限なし 期間満了時に土地の上の建物を撤去して更地で返還。
事業用定期借地権 最低で10年以上、50年未満 事業用目的のみ 期間満了時に土地の上の建物を撤去して更地で返還。
建物譲渡特約付借地権 最低で30年以上 制限なし 期間満了時に所有者が土地の上の建物を買い取る。

土地を貸す際に定期借地権を設定するか否かはあなた次第です。将来的に土地を他の方法で活用する計画があるならば、定期借地権を設定して、いずれは土地を自らの手元に置くことを考えてみてください。

賃貸が向いている人

ここまで定期借地権について主に解説しましたが、もちろん通常の賃貸の形で貸しても問題ありません。土地の賃貸は以下のような人に向いています。

土地の賃貸が向いている人
  1. 継続的な利益を得たい
  2. 大きな手間をかけたくない
  3. 土地が広いため、自分の資金のみで投資するのが難しい

賃貸はこれから解説する自己使用と近しい側面も持ちますが、基本的にはあなたは賃料を得て、土地の上で営む事業については他者が利益を得ていく形となります。事業による利益まで得ていきたいと考える場合は、自己活用もあわせて検討するのがおすすめです。

自己活用

ここでは土地の自己活用についてみていきます。後述するとおり自己活用については具体的に8種類の方法を紹介しますが、それらの詳細な解説は「8つの自己活用方法について詳しく解説」までお待ちください。

自己活用は具体的な活用方法に幅が広いため、一概に図で表すのが難しくなります。

まずは自己活用全体に共通する特徴からみていきましょう。

自己活用の特徴

土地の自己活用の特徴は以下のとおりです。

自己活用の特徴
  1. 土地の上に何を建てるかで投資規模が自由自在
  2. 事業リスクまで負う恐れがある
  3. 土地の場所、広さ、周辺環境などが非常に重要
  4. ビジネスの知識が求められる
  5. 場合によっては事業の部分をすべて外注もできる

自己活用の魅力は何といっても、投資規模を自由自在に設定できる点です。もちろん土地の場所、広さ、周辺環境により実現できる事業は異なりますが、それでも売却や賃貸にはない大きな利益を得るチャンスがあります。

もちろん利益を得るチャンスが大きいということは、それだけリスクも高くなります。このように自己活用はあなたのビジネスの手腕が試される土地の活用方法ということができるでしょう。

8つの自己活用方法

それでは自己活用の具体的な方法にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは8種類を紹介するだけにとどめますが、確認してみてください。8種類についての詳しい解説は後述します。

あなたが土地を自己活用して利益を得ていこうとする場合、主に考えられるのは以下の8つの方法です。

自己活用の8つの方法
  1. 駐車場経営
  2. トランクルーム経営
  3. コインランドリー経営
  4. ソーラー経営ィ
  5. 賃貸住宅経営
  6. オフィス経営
  7. 商業施設経営
  8. 医療施設および介護施設経営

この中で駐車場、トランクルーム、コインランドリーあたりは土地が小さくても比較的経営しやすいものです。そのため個人で事業を営む人も多くなります。それこそ月数万円単位から小さく安定して利益を得ることができますね。また初期投資額も小さくて済みます。

ソーラー経営は聞きなれない言葉かもしれませんが、土地の上にソーラーパネルを設置して電気を電力会社に売るものです。例えばアパート経営と比較すると、空室リスクを負わずに済むため昨今は人気を博しています。

オフィス、商業施設、医療施設および介護施設はいずれも比較的規模の大きな投資となります。また自ら営むことも簡単ではないため、事業者を提携する形で投資を行っていくこととなります。

事業者と提携して自己活用をしていく場合、あなたが土地だけを貸すのか、建物まで建てて土地と建物を貸すのかの違いがあります。前者は賃貸による自己活用と近しくなりますね。また一般的に後者の方が得られる利益とリスクも大きくなります。

不動産会社

不動産オーナー

なるほど。結局はどこまでリターンとリスクをとっていくかがポイントになるのか。

自己活用が向いている人

このような土地の自己活用は以下の人に向いています。

土地の自己活用が向いている人
  1. 継続的かつ大きな利益を得たい
  2. 利益のためならば多少のリスクは仕方がない
  3. 土地に合わせたビジネスモデルから自分の好きなものを選びたい
  4. 土地を活用して事業を営みたい

自己活用をする際は土地の特徴にあわせて事業を選択することが非常に重要になります。そのため必ずしもあなたの営みたい事業があなたの土地に適したものではないという点は頭の片隅に入れておいてください。

それもふまえてビジネスで成功するためには、土地の特徴にあわせた事業を選択していくこととなります。そして、あなただけで営むのが難しい場合は、必要に応じて事業者と提携したり、業務の一部を外注したりします。

共同活用

ここまで売却・賃貸・自己活用とみてきましたが、さいごに共同活用について解説していきます。たとえば、自己活用の中で介護事業者のために土地の上に建物を建てて、土地と建物を2つを貸すのも共同活用といえば共同活用なのですが、賃貸の側面が強いところもあります。

ここでいう共同活用は、信託会社や開発業者の力を借りつつ土地を活用していくものとなります。具体的には以下の2つがあります。

共同活用の2つの方法
  1. 等価交換
  2. 土地信託

これらの違いについては、共同活用全体の特徴をみた後に解説していきます。

共同活用の特徴

それでは共同活用全体の特徴をチェックしていきましょう。以下をみてください。

共同活用の特徴
  1. 自分の資金で土地の上に建物を建てる必要がない
  2. 信託会社や開発業者といったプロのノウハウを活用できる
  3. 土地の所有権は失わない
  4. 信託会社や開発業者の取り分が発生する

このように共同活用はプロのノウハウを利用できる反面プロに一定の取り分を提供しなければならなくなります。これをふまえて利益を出すことができるか否かが共同活用を利用するか否かを選ぶポイントですね。

ただしあなたとプロの間で利益が衝突することはほとんどないため、プロを利用する点は安心しても大丈夫でしょう。ただし利益が衝突しないだけで、ビジネスが成功するか否かは保障されません。

等価交換と土地信託の違い

続いて、等価交換土地信託の違いを確認していきましょう。これらの違いを理解すると、共同活用がより具体的にイメージできるようになるはずです。

種類 特徴
等価交換 あなたは土地を出資、開発業者はそこにマンションなどを建設。そして、出資額に応じて土地とマンションなどを区分所有する。
土地信託 あなたが土地を信託会社に預け、信託会社がその土地を管理・運用する。

このように等価交換も土地信託も仕組み自体はシンプルです。等価交換は建物の建設費用を支払わずに、建物を区分所有できる点がメリットです。一方で、土地も区分所有となってしまうため、あなただけの意思決定で土地を活用・処分することができなくなります

土地信託は土地の所有権を失うことなく、プロの管理・運用を利用することができます。しかし信託会社に支払う報酬が発生するため、それも含めて利益の出る活用を求めていかなければなりません。

では、等価交換と土地信託について図で確認してみましょう。

このように共同活用は、あなたと開発業者や信託会社が共同して土地を有効活用していこうとするものです。

共同活用が向いている人

このような共同活用は以下の人に向いています。

土地の共同活用が向いている人
  1. 大規模な事業に向く土地を所有している
  2. 豊富な資金はないが、比較的規模の大きなビジネスを営みたい
  3. プロのノウハウを活用して投資がしたい

やはりプロの力を使うため、大規模にビジネスを展開することができます。一方でプロに支払う報酬などが発生するので、その分あなたの取り分は減ります。このあたりのバランスをとることが、共同活用で土地を有効利用するポイントとなるのです。

8つの自己活用方法について詳しく解説

ここまでいかがだったでしょうか?土地を活用する大まかな4つの方法についてイメージを持つことができましたか?繰り返しになりますが、土地の活用方法に正解はありません。あくまで、あなたの持つ土地の個性にあわせてものを選択することが肝です。

そのため、それぞれの方法の違いや特徴を理解することは大切なのですね。ここでは、先ほども紹介した8種類の自己活用について詳しく確認していきます。自己活用には自らビジネスを営む楽しみもあるため、それぞれの特徴を把握し、あなたの土地に最も適したものを選んでください。

また自己活用をしていく際は、事業の種類によっては専門業者の力を借りなければならないこともあります。そのためあらかじめ、自己活用を実現する手法には以下の2つがあることを理解しておいてください。

種類 特徴
一括借り上げ方式 ・あなたが設備の建設を行う

・業者が土地と設備を一括で借り上げる

・あなたは固定賃料を得る

業務委託方式 ・あなたが設備の建設と事業の経営を行う

・募集や管理を業者に委託

・あなたは事業から利益を得る

これらの2つ方法はすべての自己活用に通じるものです。2つの違いは、あなたが土地を提供して賃料を得るのか、事業まで経営して事業収入を得るのかにあります。ここは結局のところ、あなたにビジネスの専門知識と手腕があるか否かで決めていくと良いでしょう。

ここから自己活用の8種類の方法について詳しく説明していきますが、一括借り上げ方式で行うか、業務委託方式で行うかも念頭に置きつつ読んでみてください。

駐車場経営

あなたも街の片隅で、コインパーキングなどの駐車場を見たことがあるのではないでしょうか。それこそスーパーマーケットなどと隣接しておらず、駐車場だけが独立したものです。まさに自己活用としての駐車場経営です。

そして駐車場経営には以下の2つのパターンがあります。

駐車場経営の2つのパターン
  1. 月極め駐車場
  2. コインパーキング

どちらも比較的簡単に想像できますね。さらに月極めであってもコインパーキングであっても、募集や管理を業者に任せるものもあります。特に募集については、不動産業者やコインパーキング運営業者に任せると、広く利用者を募ることができるでしょう。

そして駐車場経営のメリットは以下のものとなります。

駐車場経営のメリット
  1. 初期投資額が低い
  2. 大規模な設備を必要としないため、活用方法を柔軟に変更しやすい

このように駐車場経営は小回りのきく自己活用方法ということができます。ただし月あたりの利益は決して大きなものとなりません
また人口の少ない土地ではそもそも駐車場のニーズがないこともあります。そのため都会の大きな道路に面した土地に適したものとなります。

トランクルーム経営

トランクルームは駐車場経営よりは規模の大きな投資となりますが、それでも自己活用方法としては比較的始めやすいものとなります。

そんなトランクルーム経営には以下の2つのタイプがあります。

トランクルーム経営の2つのタイプ
  1. コンテナ型
  2. コルーム型

コンテナ型は屋外にコンテナを並べて、その中をトランクルームとして貸すものです。それに対してルーム型は建物の部屋にロッカーを設置するなどして、屋内をトランクルームとして貸すものです。

このようなトランクルーム経営は都会で成功しやすくなっています。なぜならば、都会の賃貸価格が高いため、多くの人が収納に不足を感じているためです。そのためトランクルームを別に借りて、そこを物置にするのです。

またトランクルームがそれほど多くないことから、場所によっては高い利回りも期待できます。比較的少ない初期投資額で高い利回りが期待できるのがトランクルームなのです。とはいえ、もちろん場所を誤ると需要がほとんどなく、初期投資額を回収することにも苦労します。トランクルームは駐車場やコンビニほど万人から必要とされるものではないため、場所選びが非常に重要です。

コインランドリー経営

コインランドリーは駐車場とトランクルームに次ぐ、規模の小さな自己活用です。あなたも街でコインランドリーを見かけたことはあるでしょう。自らの土地を利用して、それを経営していくこととなります。

コインランドリー経営のメリットは以下のものとなります。

コインランドリー経営のメリット
  1. 比較的狭い土地でも始められる
  2. 大規模な設備を必要としないため、活用方法を柔軟に変更しやすい
  3. 場合によってはリース契約で設備を集めることも可能

一方でコインランドリーもトランクルームと同じように場所選びが重要となります。
わかりやすいイメージでいうと、家族連れが済む住宅街よりも、単身者が集まる地域の方が利用者が増えます。また季節によって売上が大きく変動する点にも注意が必要です。コインランドリーは年末や梅雨の時期に売上が高まりますが、夏など晴れ空が続く時期は売上が落ちる傾向があるのです。

これらをふまえて場所選びを徹底すると、比較的低い初期投資額で継続的な利益を得ていくことができます。

ソーラー経営

ソーラー経営は一昔前はほとんど見ませんでしたが、最近増えてきたいます。先ほども述べたとおり、土地や建物にソーラーパネルを設置して、そこで生み出した電気を電力会社に売るものです。

ソーラー経営のメリットは、なんといってもその安定性の高さです。それこそ駐車場もトランクルームもコインランドリーも利用者がいなければ利益を生むことができません。それに対してソーラーパネルは太陽さえあれば電気を生むことができます。

また「固定価格買取制度」があることから、10年~20年は固定価格での買取をしてもらうことができます。そのため利益を予測しやすいのもソーラー経営の大きな特徴です。未だに土地の活用方法としてメジャーなものではありませんが、安定した利益が約束されている点は大きな魅力でしょう。

賃貸住宅経営

続いて、自己活用の5つ目の方法である賃貸住宅経営を解説していきます。ある程度広い土地を有している場合、そこに賃貸用の住宅を建てて貸し出していくことは真っ先にイメージされる投資方法です。

またあなたの賃貸用住宅を運用・管理することのできる不動産会社の数も多いため、住宅のみ建ててしまえばほとんど手間をかけずに投資をしていくこともできます。もちろん管理報酬は発生しますが、貸し部屋を埋めることができればそれほど気にならないでしょう。

このように非常にメジャーな自己活用方法である賃貸住宅経営ですが、以下のような注意点は常に意識しておくべきです。

賃貸住宅経営の注意点
  1. 人口減少が進むと、借主が減る
  2. 空室リスクの存在
  3. 間取りや設備にトレンドやブームがある
  4. 一定周期ごとに修繕の必要がある

このように賃貸住宅は、ここまで紹介してきたトランクルームなどと比べると、物件自体の保全管理が必要となります。場合によっては、全体のリフォームやリノベーションも計画していかなければなりません。

つまり賃貸住宅経営には、あなたのセンスや手腕を発揮する余地が大きく存在しているのです。そのためトレンドやブームを正確に読んで、それに沿った物件を建てることができると安定して大きな利益を上げていくことができます。

オフィス経営

都市部に高い需要が期待できるのがオフィス経営です。こちらも構造は賃貸住宅経営とほとんど同じで、土地の上に立てるものが事業用のオフィスである点のみが違います。

オフィス経営と賃貸住宅経営を比較すると以下のような違いがあります。

種類 特徴
オフィス経営 ・都市部や駅に近い場所でなければ成り立たない

・賃料が賃貸住宅経営よりも高くなる傾向がある

・初期投資額が莫大になる傾向がある

・賃貸期間が長くなる傾向がある

・自己管理が難しい

賃貸住宅経営 ・駅から遠くても家賃を下げて対応できる場合がある

・賃料がオフィス経営よりも低くなる傾向がある

・戸建てから大規模マンションまで投資規模に幅がある

・2年単位で更新と離脱が起こることが多い

・小さなアパートならば自己管理も可能

このようにオフィス経営の方が投資規模が大きくなる傾向があります。そのため初期費用もかさむでしょう。しかし適切に借主を集めることができれば、大きなリターンを期待することができます。一方でオフィス経営は単身者向けの小規模アパートのように、あなた自らの手で管理まで行うことは難しくなります。

オフィス経営は初期投資額も大きくなるため誰にでもできる自己活用方法ではありませんが、実現できた場合は非常に大きなリターンが期待できます。都市部の駅近くに広い土地を持っている場合は、業者との共同活用も視野に入れつつ実現を目指してみてください。

商業施設経営

商業施設経営には様々な種類があります。それこそコンビニから巨大ショッピングモールまで、あなたの所有する土地の大きさや立地に合わせて施設を作ることができます。

そんな商業施設経営の特徴は以下のとおりです。

商業施設経営の特徴
  1. 土地に合わせた事業を複数の中から選ぶことができる
  2. 事業を経営する主体が必要
  3. 人通りおよび交通量の多さが重要
  4. 場合によってはあなたが経営することも可能

このようにビジネスとの結びつきが強いのが商業施設経営です。もちろんあなたは経営に一切かかわらず、土地だけを提供するという方法もあります。その場合は自己活用というよりは、賃貸による活用の側面が強くなりますね。

先ほど紹介したオフィス経営は「駅に近い」という特徴が非常に大きな武器となりました。そして、商業施設経営においても駅に近いことは大きな武器となります。しかしそれだけで経営が安定するわけではない点に注意が必要となります。

商業施設を経営する場合は、土地の特徴と以下の要素を結び付ける必要があります。

・駅からの距離
・周辺環境
・人通り、交通量
・客層

例えば、チェーン系の飲食店であれば駅や繁華街に近いと有利です。一方で、隠れ家的な少し高価なレストランの場合は、むしろ駅や繁華街から離れた静かな環境にあることが価値となる場合もあるのです。またコンビニは学生や単身者の多い地域で高いニーズを持ちますが、大型スーパーなどはむしろ家族連れから好まれる傾向があります。

このように駅から近いだけで普遍的な価値を持つことにはならないのが商業施設経営の面白い点です。周辺の競合施設も含めて綿密な調査が必要となりますが、自らビジネスを起こしたい場合はぜひともチャレンジしてみてください

医療施設および介護施設経営

商業施設とは別のビジネスとして、土地を医療施設および介護施設に利用することも可能です。ただし、コンビニであればフランチャイズを利用してあなた自ら経営に携わることも難しくはありませんでしたが、医療施設および介護施設の場合は経営に直接かかわることは難しくなるでしょう。

そのためすでに医療もしくは介護を営んでいる事業者と共同でビジネスを展開していくこととなります。多くの場合は、あなたが土地のみ、もしくは土地と建物を貸して、そこで事業者がビジネスを営むでしょう。

そのため自己活用でありながら賃貸に近しい側面が強くなります。このような医療施設および介護施設経営は以下の特徴を有しています。

医療施設および介護施設経営の特徴
  1. 投資規模が比較的大きくなる
  2. 事業者と共同でビジネスを営むことが多い
  3. 圏内における利用者の数が重要
  4. 高齢化のため必ずしも都市部ではなくても営業できる

大きな特徴は、ここまで紹介してきた駐車場から商業施設までは都市部にあることが大きなアドバンテージだったのに対して、医療施設および介護施設は高齢化の影響から地方でも成功する可能性が高い点です。

また社会貢献の要素を持つことから、あなたの倫理観や価値観との関係で大きな魅力を持つ場合もあるでしょう。比較的広い土地が必要で、事業者と共同する必要があることから必ずしもあなたの利益は大きくならない恐れもありますが、他の自己活用方法にはない魅力を有していますね。

あなたの土地の活用方法を選ぶ基準となる要素

ここまで長かったでしょうが、読んでくださりありがとうございます。土地活用をする際は、大まかに分けて4つのタイプがあり、その中の一つである自己活用はさらに8種類に分けられるということがイメージできたでしょうか。

そして、どのような活用をするにしても土地の特徴に合わせた方法を選択することが重要と繰り返してきました。そこで、ここでは土地活用の方法を選ぶ際の基準となる要素について解説していきます。

ここまで解説してきた様々な活用方法をイメージしながら読んでみてください。

立地

立地はどのような活用方法を選択するにしても、結果に最も大きな影響を与えます。それこそ売却して土地を 手放したいと考えている場合も、駅からの距離が数分変わるだけで、売却価格に大きな違いが出る恐れがあります。

立地について検討する際は、まずは以下の2つの要素から始めてください。

  • 首都圏および地方大型都市にあるか、それ以外の地域にあるか
  • 駅の近くか否か

この2つの要素は土地の価値を決める際に非常に重要です。そして、原則的にどのような活用をするにしても、なるべく都市部にあり、なるべく駅から近い土地の方が価値が高くなります。

広さ

活用方法を選ぶ際は、土地の広さも重要な意味を持ちます。それこそ戸建てを建てることができる程度の小さな土地でショッピングモールを営むことは物理的に無理です。

土地の広さごとに向く活用方法は以下のとおりです。

狭いor広い 向く活用方法
土地が狭い ・売却

・戸建ての賃貸

・単身者向けアパートの賃貸

・コインパーキング経営

・トランクルーム経営

・コインランドリー経営

・コンビニなど小型商業施設経営

土地が広い ・売却

・マンションの賃貸

・オフィス経営

・ソーラー経営

・ショッピングモールなど大型商業施設経営

・医療施設および介護施設経営

・共同活用

このように賃貸住宅および商業施設は、土地の広さに合わせやすくなります。また売却も買主さえ表れればよいので、それほど土地の広さを気にせずに利用することができます。

周辺環境

土地の周辺環境は以下の要素で構成されています。

土地の周辺環境となる要素
  1. 住民層
  2. 周辺施設の種類
  3. 教育機関の有無
  4. 昼夜における変化

立地が変えることのできないものによって決まるのに対して、周辺環境は比較的変わりやすいものによって決まるというイメージです。こういった周辺環境は自己活用と大きな関わりを持ちます。あなたが営もうと考えているビジネスに必要な環境を具体的にイメージして、活用方法を決めていってください。

先ほども述べましたが、施設のブランディングや個性によっては交通量や人通りが少ない方が良い場合もあります

予算

ここまで様々な活用方法をみてきましたが、自己活用についてはあなたが初期投資を行わなければならないものもあります。またそうすることで、土地を提供するだけの売却や賃貸にはない大きな利益を得ることができるのです。

そのためあなたが投資することのできる予算も活用方法を選ぶ際は重要になります。ただしリースや信託を活用すると、初期投資額をほとんどかけずにビジネスを行うことも可能となります。その反面、リース業者や信託会社への報酬が発生するため利益は小さくなります。

このあたりのバランス感覚については一朝一夕で身に着くものではなく、また一概に正解を述べることもできません。ここまで紹介した土地の持つ要素との兼ね合いの中で、リターンとリスクのバランスをとるようにしましょう

土地活用の4つの具体例をチェック

記事も終盤に近付いてきました。ここからは土地活用をより詳細にイメージできるように、具体例を用いて土地活用方法を選ぶ様子を追体験してみましょう。具体的な悩みを抱える土地所有者の気持ちになって読んでみてください。

具体例1:売却を選択したケース

はじめに比較的狭い土地を都市部に持つ事例についてみてみましょう。Aさんは以下のような悩みを抱えていました。

具体例1

Aさん

東京都調布市に200坪の土地
を有しています。コインパーキングやコインランドリーを検討しているのですが、利益になるでしょうか?ちなみに、自宅は埼玉県にあるので定期的な管理は難しい状況です。

このような悩みを抱えるAさんに対して、不動産会社は以下のように提案しました。

東京都調布市は都市部であり、魅力的な立地です。しかし同時に周辺にはすでに複数のコインパーキングおよびコインランドリーがあるため、新しく建てても利用客が分散するだけになるリスクがあります。また遠方で管理も難しいとのことなので、外注費が利益を圧迫します。それよりは住宅街としてのニーズを活かして売却してしまうのはいかがでしょうか?

不動産会社

所有している土地は継続的に活用することしか頭になかったAさんは、売却という提案が新鮮なものに感じました。継続的な利益を諦めることにはなりますが、その分、継続的な手間もかからないためです。

また不動産会社に依頼して買主候補者を探してもらったところ、新宿へ通勤する必要のある家族連れからAさんの想像を超える価格の提示を受けました。そのため最終的にAさんはコインパーキングおよびコインランドリー経営ではなく、売却を選択しました。

このように売却は一度にまとまったお金を得ることができる代わりに、継続的な利益を放棄するものです。しかし、その分、一度売ってしまうと手間もコストもかからなくなる点に魅力があります。Aさんのように遠方に住んでいることから自己活用を諦めて、ささっと売却してしまう選択も悪いものではありません。

具体例2:コインパーキング経営を選択したケース

次に、コインパーキングを選択したケースをみていきます。

具体例2

Bさん

みなとみらい駅から徒歩5分のところに100坪の土地
を所有しています。10年後にそこに家を建てて住む予定なのですが、それまでは投資に回したいと考えています。またリスクが低いことが第一なのですが、何かおすすめの活用方法はありませんか?

このような悩みを抱えるBさんに対して、不動産会社は以下のように提案しました。

大きな利益にならずリスクの小ささを優先するのであれば、コインパーキング経営がおすすめです。Bさんの土地は立地も良いため、安定した収入を得られるでしょう。またコインパーキングは大きな設備が必要ないことから、10年後に住宅を建てる際に更地に戻す費用も安くて済みます。

不動産会社

これを聞いてBさんはまさに自らのニーズに沿うものと感じ、さっそくコインパーキング経営に着手しました。土地は所有しているだけで固定資産税などを支払う必要がありますが、都市部でコインパーキングを経営することで固定資産税を支払う分の利益ならば安定して得ることができます

またBさんのように将来は自らその土地の上に住みたいと考えているのであれば、更地の復元が容易なコインパーキングは適切な選択肢でしょう。投資期間も10年と短めなので、復元費用が大きくなる活用方法では最終的に赤字になる恐れもあるのです。

具体例3:賃貸住宅経営を選択したケース

具体例3

Cさん

仙台市に500坪の土地
を所有しています。駅からはバスで20分ほどかかりますが、徒歩10分の場所に東北大学があります。コンビニ経営で学生を取り込むことができるかと思うのですが、いかがでしょうか?

このような悩みを抱えるCさんに対して、不動産会社は以下のように提案しました。

東北大学は駅から遠く周辺に大きなスーパーもないためコンビニ経営は確かに悪くありません。しかし大学の四方にアパート群が広がっていることから学生の通学路が散っており、1つのコンビニに多くの学生を集めるのが難しい恐れもあります。また学内の購買なども競合するでしょう。そのため若者向けの単身用アパートを建てるのがおすすめです。

不動産会社

不動産会社のアドバイスを受けてCさんが周辺のアパートを調査してみたところ、20年以上前に建てられたものも多く、現代風の若者向けアパートは決して多くありませんでした。そこでCさんはオートロックにインターネット設備を備えたアパートを建設し、大学生協と提携して若者にアピールしていくことに決めました。

このように大学の周辺にある土地については、学生向けアパートが安定した利益を上げます。特に若者は住宅のトレンドやブームにうるさい傾向があるため、周囲のアパートが古いほど、その中に建ては現代風の住宅は目を引きます。

Cさんの選択は立地と周辺環境に沿う適切なものでしょう。

具体例4:介護施設経営を選択したケース

具体例4

Dさん

北海道の富良野市にある600坪の土地
を相続しました。ただ、駅からは徒歩で30分以上かかるためどうしたものかと悩んでいます。売却しようにも買ってくれる人はいるのでしょうか?

このような悩みを抱えるDさんに対して、不動産会社は以下のように提案しました。

気長に買主を探すのも一つの手ではありますが、地域の高齢化によるニーズにあわせて介護施設を選択してみてはいかがでしょうか?富良野市の周辺には小さな市区町村も多いため、それらの地域からの入居者も獲得していくことができると思います。介護事業を営む会社と協力する必要はありますが、安定した利益を生むでしょう。

不動産会社

これを受けてDさんは北海道で少しずつビジネスを広げてる介護事業者と協力して介護施設を営むことを決めました。このように地方においては、高齢化を逆手にとる形で介護施設および医療施設の経営により利益を得られる可能性が高くなります

昨今は核家族化も進み、若者が地方に住む高齢者の面倒を見ることができなくなっているため、介護施設のニーズは高くなります。そして、これはこの先数十年は続くことが予想されるのです。買主が現れるかわからない状態で売却の可能性を探り続けるよりは、多少にリスクをおかしてでも投資に回す方が適切だった事例ではないでしょうか。

土地活用をする際の3つの注意点

ここまで活用方法から、具体例まで様々な角度から土地活用について解説してきました。土地はそれぞれ異なる特徴を持つため、それに沿った形で活用方法を決めていくのがポイントです。もちろん所有者であるあなたの中に「ぜひともレストランを経営したい」などの思いはあるでしょうが、それが必ずしも土地の適性に沿うわけではないのです。

最終的に利益をとるのか、道楽としての側面をとるのかはあなた次第ですが、得られるはずの利益を敢えて捨てていく必要もないでしょう。

さいごに、ここでは土地活用をする際の3つの注意点について解説します。ここまでで得た知識を、3つの注意点で補うことができれば、あなたは土地活用について建設的な計画を立てることができるようになるでしょう。記事も最終盤となります。最後までぜひとも読んでみてください。

専門家のアドバイスを聞く

ここまでみてきたとおり、土地活用の方法には様々なものがあります。そのため、あなただけの知識と経験で必ずしも適切なものを選択するのが難しい場合があるのです。例えば、周辺にまばらにコンビニがある中で、新しくコンビニを経営していこうとする場合、具体的にどれだけの客数を見込むことがでいるかは、一般人にはわかりにくくなっています。

それに対して、大手コンビニならば立地と周辺環境から大まかな売上予測を立てることのできるデータを有しています。このようにあなただけでは活用方法を選ぶためのの核となる情報がわからない場合は、素直に専門家のアドバイスを聞くことも重要です。

それこそコンビニ経営ならばフランチャイズ契約を締結することで、本部のノウハウも利用することができます。また専門家のアドバイスやノウハウを知ることは、ビジネスを軌道に乗せるのが早くなるという効果も持っています。

例えば、あなたが接客未経験だとしても、コンビニ本部から接客の研修を受けることで、より素早く店舗経営を始めることができるためです。このように土地活用をする際は、必要に応じて専門家のアドバイスを受けていくことが重要です。

一方でアドバイスやノウハウの提供を受けるためには、専門家に一定の対価を支払う必要もあります。つまりは、対価の支払いというマイナスを帳消しにすることができるほどプラスの効果を得られるかどうかが重要になってくるのです。

こういったバランスをとりつつ積極的に専門家のアドバイスを受けながら、あなたの土地に最も適した活用方法を見つけていってください。

リスクについて考える

土地活用の方法を選択する場合は、ついつい得られるであろう利益に注目してしまいます。これは人間ならば当然のことでもあるのですが、一流の投資家は利益のみならずリスクに注目します。

それこそリスクをコントロールすることは、目先の利益に飛びつくことよりも遥かに重要なのです。いくら利益を積み重ねることができても、コントロールしていなかったリスクが表面化すると、それで利益の大半が消える恐れもあるためです。

このように土地活用方法を選ぶ際は、それぞれの方法が持つリスクについてしっかりと考えましょう。一般的に高い利益が期待できる場合は、リスクも高くなります。

例えば賃貸上住宅であれば、利益とリスクに以下のような関係が生まれます。

利益とリスクの関係
物件の立地 期待利回り リスク
東京都中央区にある

区分マンション一室

7% 低い
地方の山奥にある

アパート一室

20% 高い

これは物件の買主の気持ちになると仕組みが簡単にわかります。上記の表の地方物件は期待利回りも高く地方にあることから購入価格も安くなります。つまり一見するとお得な物件なのです。

しかしなぜ期待利回りがこれほどまでに高いかというと、そもそも需要がなくて売却価格が低く設定されているためです。利回りは以下の計算式で求めることができるため、売却価格が安ければ自然と利回りは高く表示されるのです。

期待利回り=年間想定家賃収入÷物件の購入価格(売却価格)

そして想定家賃収入はあくまで想定です。地方の物件ならば空室リスクも高くなるため、蓋を開けてみると赤字経営になってしまたということが当たり前のように起こるのです。

上記は賃貸住宅についての例ですが、これがリスクについて考えるということです。ここを疎かにして期待利回りの高さだけに着目して物件を購入すると痛い目に遭うのですね。

相見積もりをとる

先ほど専門家のアドバイスを積極的に利用すべきと述べましたが、実際に専門家に各種の業務を外注すると、そこに必ず費用が発生します。そのため外注を決める前に、必ず複数の専門家および業者から相見積もりをとることを心がけましょう。

相見積もりとは、複数の専門家および業者に見積もり金額を提示してもらい、その中からあなたに適した業者を選択する行為です。

業界にもよりますが、相見積もりを疎かにすると不当に高い報酬を当然のように要求してくる業界に出会う恐れがあります。そのため報酬相場のわからない業界については注意が必要なのです。

こういった不当な請求を避ける可能性を高めるのが相見積もりです。それこそ賃貸住宅に対するリフォームを依頼する場合も、コインパーキング業者を選定する場合も原則として複数の業者から相見積もりをとりましょう。

また相見積もりをとった後は、そこに表示された値段の安さだけで業者を決めてはいけません。なぜならば、値段はあくまでサービスとの関係でその適性を判断されるべきだからです。

つまり値段が安くサービスが杜撰な業者よりは、適切なサービスを適切な値段で提供してくれる業者を選ぶ必要があるのです。これができて、はじめて相見積もりに意味が生まれます。

まとめ

今回は不動産における土地活用について解説しました。最後まで読んだあなたは、所有する土地をどのように活用していくべきかイメージが湧いてきたのではないでしょうか。

何度も繰り返していますが、土地活用の方法に普遍的な正解はありません。あなたの所有する土地の特徴にあわせた活用方法を見つけていくべきなのです。そうすることで、利益とリスクのバランスをとることができ、安定した収入を得ることができます。

土地は使い方次第で、非常に大きな利益をあなたにもたらします。くれぐれも活用方法については慎重に選択してください。

今回の記事のポイントは以下のとおりです。再度、確認してみてください。

土地活用方法のまとめ
  • 土地活用方法は大きく分けて4タイプがある
  • 自己活用には8種類の方法がある
  • 土地の立地、広さ、周辺環境、予算から活用方法を選ぼう
  • 利益の高さはリスクの大きさ
  • 必要に応じて専門家の助力を得て土地を活用すべき
  • 報酬が発生する対象を選ぶ場合は相見積もりが必須

あなたの土地を活かすも殺すもあなた次第です。土地という大きな可能性を秘めた財産を有しているからこそ、その活用方法については慎重に決めていかなければなりません

この記事で読んだ内容を参考にして、ぜひともあなたの土地に適した活用方法を見つけてみてください。それに成功したあかつきには、きっとあなたの想像を超える利益を得ることができるはずです。