このページでは「お困り不動産どうする?」の評価やメリットデメリットを不動産のプロが解説しています。
長年不動産の仲介実務をやっていると非常に困る時があります。それは「お困り不動産」を売ってください、と頼まれるときです。
日頃不動産売買のプロ、と看板を掲げて商売をしているものの、このようなお困り不動産の売却依頼が来た際には、「あまり期待はしないでください」とお答えしたり、あるいはそもそもお預かりするのをお断りするケースもあります。
このように、私たちのような不動産仲介のプロでも困ってしまうようなお困り不動産を、業界で初めて専門で取り扱うこととなったのが、「お困り不動産どうする?」です。マンションや一戸建等の一般的な不動産を取り扱いながらも、一部についてのみ、お困り不動産も取り扱うようなサイトは他にもありますが、お困り不動産専門、というのはこのサイトだけです。
その点で、お困り不動産に関する一括査定および売却については、このサイトが最も優れていると思います。お困り不動産の売却を検討されているのであれば、どの一括査定サイトか迷う必要はありません。「お困り不動産どうする?」これ一択です。
ただし、お困り動産の売却に優れるこのサイトですが、対象地域が首都圏、関西圏の一部都府県に限られる、2018年設立と、まだ設立後、日が浅い等、デメリットや注意点もあります。
そこで今回は、「お困り不動産どうする?」が具体的にどのように優れているのか、逆にどのような不便なところ、デメリットがあるのか、具体的にご説明していきたいと思います。
この記事に登場する専門家
おやじまる
宅地建物取引主任士、不動産鑑定士補、不動産コンサルティング技能士。東京都出身、大学卒業後、メガバンク系の不動産会社にて15年以上、不動産売買仲介、不動産コンサルティング業務に携わる。個人の住宅取引から法人の事務所・工場などの取引まで、幅広いジャンルの不動産売買の現場に精通。常に「お客様目線」のコンテンツ作成を心がけている。
「お困り不動産どうする?」一括査定サイトのサービス内容の特徴
本サイトの特徴はずばり、「業界初のお困り不動産専門査定サイト」ということにつきるかと思います。
「お困り不動産=訳ありの不動産」と言われる物件の一括査定を無料で対応することに特化しています。
お困り不動産とは一般的に、次のような種類の不動産のことを言います。
お困り不動産の例:要因別不動産
お困り不動産の例を、その要因から考えると、主に以下のようなものがあります。
- 相続で生じた物件:法定相続人の確定、相続税の支払いが必要。相続税の支払いが困難になるケースも。
- 離婚で生じた物件:離婚の際の財産分与が一番の問題点。名義人や抵当権の設定の有無等も確認要。
- 金銭的事情での売却:様々な事情で早期に資金かが必要な場合、確実かつスピーディに売却できるかが鍵に
- 資産整理に伴う売却:資産整理の目的に応じた売却時期や売却方法など、専門的な対応が必要。
お困り不動産の例:権利関係・訳あり不動産
お困り不動産の例を、その権利関係等から考えると、主に以下のようなものがあります。
所有権:
権利の形態としては一般的なかたち。ただし、上記のような特殊な要因があればお困り不動産に。
借地権:
地主から土地を借り、自己所有の建物を建てている状態。借地権は所有権に比べ通常資産価値が低い。
底地権:
底地の上に借地権で人が住んでいる限り、その借地権者を無視して底地を利活用することができない。
再建築不可:
接道義務を果たしていない為に建て替え(再建築)することができず、住宅ローンがつきにくい。
事故物件:
過去に物件内で事件や事故・自殺等があった「心理的瑕疵物件」などのこと。
共有持分:
共同で不動産を所有・管理している場合、売却の際に共有者と揉めることも多い。
空き家:
近年問題になっている空き家は時間が経てば経つほど価値が下がるため、早めの売却が肝心。
任意売却:
裁判所によって強制的に差押えとなる前に早めの売却・決断が重要。
立ち退き:
売却をしたくても賃借人がいる場合は立ち退きが必要となり、経験豊富なプロが必要。
これらのお困り不動産は、その名の通り、一般的には売却するのに困る物件ばかりであり、大手の不動産仲介会社等は取り扱いを避ける傾向にあります。
そのように一般的な不動産会社が避ける種類の不動産について、あえて専門で取り扱う、というのが本サイトの最大の特徴と言えるでしょう。
「お困り不動産どうする?」での売却が向いている方
「お困り不動産どうする?」での売却が向いているのは、次のような方だと思います。
2.上記の訳あり不動産に明らかに該当されている方
3.とにかく早急に現金化したい事情がある方
大手不動産仲介会社などで取り扱いが難しいと言われている方
先ほどよりご説明の通り、お困り不動産は大手の不動産仲介会社などでは取り扱いが難しい、と断られてしまうケースもあります。また、取り扱いを受け付けてもらえたものの、真剣に取り組んでもらえず、不動産会社からは「やってますよ」という返事だけで、ずるずると時間だけがすぎていってしまうこともあります。
上記訳あり不動産に明らかに該当されている方
後程、詳細はご説明させていただきますが、上記訳あり不動産に明らかに該当するような場合は、一般の個人や不動産投資家、戸建業者、マンションデベロッパーでは買い取ることができません。本サイトで紹介されるような買取会社でしか買い取ることはできないのです。
一般的に「仲介=高く売れるが時間がかかる」「買取=安くしか売れないが早く売れる」と言われていますが、買取会社しか買えない不動産なのであれば、買取会社が提示する価格が市場の最高値です。決して安売りすることにはなりません。
とにかく早急に現金化したい事情がある方
相続税の支払いや離婚にともなう慰謝料の支払いなど、お困り不動産の所有者にはとにかく早急に現金化したい、という事情がある場合も多いです。そんなときに「お困り不動産どうする?」はお困り不動産を早期に売却するのに非常に役立ちます。
本サイトでの買取会社は買取専門、かつ中小の会社がメインですから、仲介に比べて一般的に早期に売却が完了しますし、また、中小の不動産会社は一般的に大手の不動産会社に比べ判断が早く、早期に現金化が可能になります。
以上より、主に上記のような3つのケースに該当するような方には「お困り不動産どうする?」は非常に役に立つサイトだと言えます。早期に現金化したいのに、大手不動産仲介会社で売却を断られ、途方に暮れるお困り不動産の所有者の方々にとっての、まさに「駆け込み寺」的な役割を果たしてくれるサイト、だと言っても過言ではないでしょう。
「お困り不動産どうする?」の対応地域
「お困り不動産どうする?」で査定対象となる対応地域は、次の通りです。
2.関西圏:大阪府、京都府、兵庫県
不動産一括査定サイトでは、全国各地に対応しているサイトもありますので、対応地域が限られることは本サイトの弱みと言えば弱みですが、一方で、関東圏の一都三県のみにしか対応していないサイトもあるため、対応地域という点において、本サイトが他サイトに比べ大きく劣後しているものではない、と言えるでしょう。
不動産のプロから見た「お困り不動産どうする?」の強みと弱み
「お困り不動産どうする?」4つの強み
「お困り不動産どうする?」の強みは次の4点です。
- 業界初のお困り不動産専門査定サイト
- 業界初の買取会社専門
- 業界初の自分で査定会社を選べる
- 業界初の個人情報保護システム
1.業界初のお困り不動産専門査定サイト
ここまでご説明の通りです。大手不動産仲介会社等で取り扱いできないようなお困り不動産を専門に取り扱うという画期的なサイトだと言えます。
2.業界初の買取会社専門
不動産仲介会社に依頼しても全く取り扱ってもらえない、話が進まないような場合がお困り不動産には多いため、仲介会社ではなく、買取会社で手早くスピーディーに買取できるようになっています。
ただし、この点については、私の経験からは、必ずしも買取がよいのか、ということをよく吟味しなければならないと思います。不動産のプロではない一般の方からすれば、仲介がよいのか、買取がよいのか、ということもなかなか判断は難しいと思います。この点については、次の「注意点」で詳細にご説明させていただきます。
3.業界初の自分で査定会社を選べる
本サイトではご自身で査定会社や依頼する会社数が選べます。依頼した会社以外に情報が流れることもありませんし、依頼した会社以外から連絡や営業がくることもありません。
ただし、ご自身で会社を選ぶことができる、といってもやはり一般の方からするとどの会社を選べばよいのか迷ってしまうかもしれませんし、ご自身で選ぶ際には注意点もあります。この点についても、次の「注意点」で詳細にご説明させていただきます。
4.業界初の個人情報保護システム
本サイトではあなたの個人情報を複数の査定会社にばらまくようなことはせず、まずは簡易情報をもとに各査定会社で実際に取り扱いが可能かを判断します。
したがって、実際に取り扱いが可能と判断した会社にのみ、ユーザーの詳細情報が開示されるという、匿名性の高い査定システムになっています。
「お困り不動産どうする?」の弱み(注意点)
先ほども少し触れましたが、「お困り不動産どうする?」を利用するにあたっては、次の3つの弱み(注意点)に留意する必要があります。
1.本当に買取会社だけでよいのかを吟味する必要あり
「お困り不動産どうする?」のサイトには、提携する不動産会社が「買取会社専門」になっていることが強みであると記載されていますが、必ずしも買取会社だけがよい、というものでもありません。
例えば、私はメガバンク系の不動産会社で不動産仲介業務に携わっていますが、銀行系であるがために、上記でお困り不動産の例として挙げられていた「任売案件」は得意中の得意です。なんといっても不動産を高く売って借金を少しでも多く回収しなければならない銀行の圧力があるので、裁判所から差し押さえられる前に、少しでも高く売れるよう、必死で売却活動を行います。
ローン返済が困難になったとき、債務者である不動産所有者と債権者である金融機関の間に不動産仲介会社がはいり、所有者・債権者・買主の納得のいく価格で売買を成立させることを言います。通常、金融機関はローンの返済が滞ると、抵当権設定の契約条項にしたがって、不動産を競売にかけて現金化するのですが、競売だとどの程度の価格で売却できるかがわからないので、できうることであれば、競売になる前に任売で高く売却したいのです。
また、最近では同じく上記でお困り不動産の例として挙げられていた「底地」を購入したい、という不動産会社も増えてきましたし、「空き家」などは建物が老朽化して使えず、実質的には購入者が購入後取り壊し、新しい建物を建てる、というケースも多いです。
そのようなケースは単純な土地の売買を行うことと大差はないため、専門の買取会社ではなく、一般的な戸建業者やマンションデベロッパーなどが有力な購入検討先になる場合も多いです。
本当のお困り不動産かを見極めることが重要!
確かに、お困り不動産を売却する際、それを購入することができるプレイヤーが市場に買取会社しかない場合は、買取会社が提示する価格が市場の最高値になります。不動産の素人や早期事業化を希望する戸建業者等が事故物件や権利関係が複雑な物件、つまり「本当のお困り不動産」などはなかなか買い取ることは難しいでしょう。
一方、先ほどからご説明の通り、一見、お困り不動産と思われるような不動産でも、実際の市場においては、一般的な個人や不動産投資家、戸建業者やマンションデベロッパーなどに対してでも不動産仲介会社を介して高く売れることもあります。
そのような一見お困り不動産である不動産を買取会社に買い取られてしまうと、本来高く売れるものも、安くしか売れない可能性があります。何故なら、買取会社は基本的に買い取った不動産の権利関係等をきれいにして、転売することで利益を得る事業モデルであるため、彼らが得る利幅分はどうしても買取価格が安くなってしまうのです。
つまり、ご自身でご所有の物件が本当のお困り不動産であるか否かを見極めることが重要なのですが、ご自身で判断がつかない場合は、まずは大手、中堅の不動産仲介会社に相談し、積極的に取り扱ってもらえるか否かをよく確認することが重要です。よほどの大至急でなければ、「お困り不動産どうする?」に相談するのはその後でもいいでしょう。
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不動産価格の満足度1位(※2017)
2.業界初の自分で査定会社を選べる ⇒ でもどの会社がいいはよく吟味することが必要
先ほどご説明の通り、「お困り不動産どうする?」では自分で査定会社を選ぶことができます。ただし、サイトで実際に手続きを進めていけば分かりますが、正直、あなたがよく知っているような不動産会社の名前は少ないでしょう。
冒頭からご説明の通り、そもそもお困り不動産は大手不動産会社などは取り扱わない場合が多く、それらを取り扱うのは、ニッチなニーズを狙った中小の不動産会社がほとんどです。
社名を聞いたこともなく、非上場会社で実績や財務状況等も十分に確認できないケースが多いため、どの会社を選べばよいか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。そのような場合には、次のようなことを試してみてください。
大手の不動産仲介会社に評判を聞いてみる
先ほど、まずは大手の不動産仲介会社に相談してみては、とご案内させていただきましたが、その会社で取り扱いを断られるようなことがあれば、代わりと言ってはなんですが「いい買取会社を知りませんか?」「A社という買取会社があると聞いたのですが、評判等何かご存じですか?」というようなことを聞いてみましょう。不動産のプロの評判は同じプロに聞くのが一番です。
インターネットやSNSで口コミ・評判を検索
インターネットやSNSでその不動産の会社名に「口コミ」「評判」などのキーワードを結び付けて検索してみてください。私個人としては、インターネットよりもTwitterなどのSNSがおすすめです。SNSの方がオブラートに包んだような表現ではなく、ストレートで正直な意見が多いように思われます。
3.2018年の設立と設立後、日がまだ浅い
お困り不動産専門という非常に画期的な視点で立ち上がった本サイトは、冒頭ご説明の通り、お困り不動産の処分に困った所有者のみなさんにとってはまさに、「駆け込み寺」的なサイトだと思いますが、設立後まだ2年弱と日が浅く、どこまでの実力があるのか、正直測るのは難しい点もあります。私も多方面で口コミや評判を探してみましたが、なかなか見つかりませんでした。
ただし、この点については本サイトに「株式会社センチュリー21・ジャパンと業務提携」という記事があります。センチュリー21・ジャパンといえば、不動産フランチャイズ最大手であり、実績も実力も折り紙付きです。このような最大手と業務提携することにより、実績も実力も補完されており、設立後日は浅くとも問題はないと言えるでしょう。
「お困り不動産どうする?」の利用方法
- STEP.1物件種別・所在地を選択売却査定をしたい物件の種類とエリアを選択してください。条件にマッチした不動産会社を探します。
- STEP.2物件情報を入力対象となる物件情報を入力してください。詳細な情報を入力していただくことで、精度の高い査定・お見積りをすることができます。
- STEP.3不動産会社を選択して、売却査定を依頼物件にマッチした不動産会社の一覧が表示されます。各社の特徴を見ていただき、気にいった不動産会社に依頼できます。
- STEP.4不動産会社からご連絡致します依頼した不動産会社から電話またはメールで連絡が入ります。物件情報は登録も可能なので、一度登録してしまえば再度売却査定するのは簡単です。
「お困り不動産どうする?」:まとめ
繰り返しになりますが、「お困り不動産どうする?」はまさにお困り不動産を抱えて困っている人にとっての駆け込み寺のようなサイトだと思います。お困り不動産専門、自ら査定会社を選ぶことができる等、業界初の試みに果敢にチャレンジしており、非常に画期的なサイトであると思います。
ただ一点、気を付けておきたいのは、早く資金化しなければならない、相続人間や共有者間で揉めている、等、お困り不動産の所有者には特殊な要因、背景がある場合が多く、そのような場合には人はえてして冷静な判断力を失ってしまうこともあります。
そのような場合には、一歩立ち止まって、先ほどご説明したように、あなたのご所有不動産が本当のお困り不動産なのか、また、査定を任せる会社はどのような会社なのか、といったことを冷静に見極めるようにしましょう。
お困り不動産、といってもあなたの大切な資産であることには変わりありません。少しでも高く売れるよう、「お困り不動産どうする?」を賢く、冷静に、上手に活用していただければ幸いです。
「お困り不動産どうする」の基本情報
<運営会社情報>
会社名 | ドウスル株式会社 |
本社所在地 | 東京都港区浜松町2-2-15 |
電話番号 | 03-6432-5932 |
メールアドレス | info@dousuru.co.jp |
設立日 | 2018年6月 |
代表者 | 村田 大介 |
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